■太田  よくFXで言われる資金管理は、基本中の基本なんでしょうけども、損をしないということは、儲ける可能性もないということなので、投機としては、あまり原則にならないと思うんですね。だから、損をしないというのであれば、外貨預金でレバレッジ1倍なり2倍なりでずっとキャリーすればいいわけです。ただ、ある程度リターンを望むということになると、ある程度リスクをとらないといけない。そのリスクが、自分の生活に支障のない、要するにリスク許容度ですね。そういったものを個人の方が考えてやることは最低限必要なことなんです。

■柾木  個人投資家さんは、本当に自己責任でやらなくてはなりませんからね。プロのディーラーの世界で、今年100億儲けたけど、来年100億損したとしたら、雇っている銀行にとっては、プラマイゼロなんですけど、雇われているディーラーは、100億儲かった年に数億のボーナスをもらうんですよ。100億損したときに、その人はクビになるだけなんです。銀行にとってはプラマイゼロだとしても、その人は2年間で大成功ですよ。でも、個人だったらとてもこんなことは許されません。プロのディーラーはすごいって言われますけど、個人で収益を上げている人は、もっとすごいですよ。

 
■太田  でも、すごい個人の方でも、勝ち続けることは難しいわけですから、継続的に取引するばかりでなく、儲かったときにやめるということもひとつの選択肢なんですね。絶えず参加するということではなくて、自分で取引にメリハリをつけてやることって、とても重要なことじゃないかと思います。
 

 
■柾木  そうですね、トレードをやめるという勇気って大切なんですよね。プロのディーラーは、予算があるので、永遠にやり続けなきゃいけないんです。自分でこのマーケットに入っちゃいけないなと思っても、そうしてしまったために前月分の収益を飛ばすというケースがあるんですよね。個人の場合は、そんなことをやっては駄目で、お金を残すことがすごく大切。トレードをする勇気はもちろん必要なんだけど、やめる勇気、休む勇気というのも大切ですよ。私は、ポジションは、買い、売り、そしてスクエア(ポジションをとっていない状態)の3つがあると思っているんですよ。個人こそ、ポジションを持たない勇気を持つことが必要なんです。
 
 
■太田  私のコメント(参考:GFTデイリーコメンタリー)で円ってほとんどないんですよ。円の要因ってあまり見ていないんですね。円の要因は、100%ではないにしても、ほとんど無視できると思っているんです。現在の相場の流れとしては、ユーロを中心とした、ユーロのクロスですから。それに、どうしてもオージー、NZドル、カナダドルなどのコモディティ通貨も見る必要がある。個人の投資家の方も、もうそれはご存知で、こういった通貨の取引量自体増えていますよね。個人投資家の方も非常に勉強して、自分なりに考えてやっていますし、お客さんの成長具合には目覚しいものであると思います。

■柾木 どうしても、われわれ日本人だと、USD/JPYとか円絡みに目が行ってしまうんですが、USD/JPYをやるというのは、なかなか難しいんです。むしろEUR、しかも対ドル、のEUR/USDとか、またはAUD/JPYではなくてAUD/USDとかに目を向けるべきですね。実際、市場参加者は、そちらのほうが多くなっていますから。そうすると何が良いかというと、マーケットのボリュームがある分だけ、マーケットの動きも出てボラティリティも高いし、収益チャンスも多い。

■太田 (ユーロ導入による通貨統一のため)取引する通貨が昔ほど多くないですし、今はユーロが変動していますから、例えば、NOK(ノルウェークローネ)やSEK(スウェーデンクローナ)なども含めて、もっといろいろなものを組み合わせていくことを研究すると良いと思いますね。最近、私が一番注目しているのはEUR/AUDです。EUR/AUDがどこまで下がるか。安値を更新していますからね。そうすると、EUR/NZDという組み合わせにも着目できるし、AUD/ NZDもどうなっているかなという、その3つの組み合わせを見れるようになりますよね。こんな風に考えていくとFXは、もっともっとおもしろくなると思いますよ。

柾木さん、今回は、いろいろと貴重なお話をお伺いすることができました。柾木さんの言葉の端々に相場に対する熱い思いがこもっていて、インスパイアされました。
 

 
■柾木  こちらこそ、太田さんとお話できて、改めて、自分のミッションを確認した次第です。為替は死ぬまでやっていたいなと思います。『DealBook』に表示された「スパンモデル」と「スーパーボリンジャー」を見ながら死ねたら本望ですね。
 
Part 3では「マーフィー流『DealBook』の賢い利用法」として、実際のGFTユーザーという立場からの率直な意見をお伺いします。
 
 
 

 

→[Part3] マーフィー流『DealBook』の賢い利用法 へ

 
 

 

 
 
 
 

 
 
 
1980年、大阪外国語大学(現:大阪大学外国語学部)を卒業後、三和銀行(現三菱東京UFJ銀行)に入行。ニューヨーク支店、東京本部の ドル円チーフディーラーを経て、1992年米銀大手の「シティバンク」や欧州系大手の「オランダ銀行」東京支店などで外国為替部長として外銀最大級のトレーディングチームを率いて活躍後、インテリジェンス・テクノロジーズを設立、現在に到る。その間、「東京市場委員会」での副議長や「東京フォレックスクラブ」委員などを歴任。卓越した市場関連知識でもって、テレビ、ラジオ、新聞などで数多くの情報発信を行い、東京外国為替市場の発展に貢献。自身、過去25年に及ぶトレード経験に基づき、独自のチャート分析(「スパンモデル」「スーパーボリンジャー」等)を確立。個人投資家に向けて最強の投資法を伝授することをライフワークとして、現在も精力的に取り組んでいる。著書『マーフィーの最強スパンモデルFX投資法(日本実業出版社)』など。
 
ザ・ファースト・ナショナル・バンク・オブ・ボストン東京支店にて1979年よりFX取引に従事。後にマニュファクチャラーズ・ハノーバー・トラスト銀行、BHF銀行、ナショナル・ウエストミンスター銀行、ING銀行での勤務を経て、マーケット・ストラテジストとしてGFT東京支店在職.
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■取材・取材日:2012年7月18日、ページ公開日2012年8月3日
■取材・文:香澄ケイト
■提供:GFT東京支店
■制作:FOREX PRESS(キャピタル・エフ株式会社)
 
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