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2013年のFX業界を考察してみた

2013年04月15日(月)

久しぶりの寄稿となるが、昨年は様々な動きがあったので、今年のFX業界を考察してみようと思う。相変わらずの独断と偏見の内容ではあるが、その点はご容赦願いたい。

■FXとしてのビジネスを見直す

 FXのビジネスには、そのモデルとして「店頭FX」と「取引所FX」がある。一昨年までは税制が異なっていたため、それぞれでメリット・デメリットがはっきりしていたが、その税制が昨年に一本化されてしまったため、今日においては「取引所FX」はメリットがそれほど感じられなくなってきている。市況の問題もあってか「取引所FX」をてこ入れする動きは少なく、反対に「店頭FX」が完全にメインとなってしまった印象が残る一年だったと思う。

その「店頭FX」においては、「伝統派」と「ネオ系」といった言葉が存在する。前者はFX誕生当初からディーラーが顧客にリクイディティを提供し、100%の約定を保証する旧態依然としたモデル。後者はディーラーの代わりにIT技術を駆使し、リクイディティを確保、顧客に低スプレッドを提示するが100%の約定を保証しないモデルである。この両モデルについて、どちらが勝ったのかは矢野経済研究所が発表している資料を見ると一目瞭然で「後者」であるが、未だに「前者」で健闘しているところもある。ここでは某社としての表現で記すが、彼らが公表する月次データを見ても、ここ最近のスプレッド競争により収益の低下が著しいことが分かる。また、今年に入ってからの相場変動で、その収益性がさらに低下していることから、いかにIT技術を駆使できるかが重要であることが読み取れると思う。

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■「店頭FX」のてこ入れ

 スプレッド縮小による収益低下は「伝統派」「ネオ系」両者に影響があったのは言うまでもないが、「伝統派」に至ってはスプレッド戦略の出遅れと相まって、その打撃は大きかったと思う。彼らのホームページを見て、未だに約定率を謳っている段階で、有効な手立てを講じているようには見えない。この一年、目に付いたものはキャッシュバックキャンペーンとシステムトレード対応くらいか。

前者に至ってはいつまで続けるのだろう?と常々疑問に思うところである。実際、それが理由で口座開設をしても「継続的な取引」につながるとは思えない。各社が似たようなキャンペーンを行っている以上、渡り歩いているのが多いと思うし、アフィリエイターがそう煽っているので、いいかげん意味がないことに気づくべきなんだろうけど、それで口座開設や新規入金の数が減ることで都合があまり良くない人がいるのだろうか。そう皮肉りたくもなるが、これ以上は何も言わないでおこうと思う。後者はトレーデンシー社のソリューションを導入するところが目立ったが、どこも既存の口座とは切り分け、スプレッドは軒並みワイドになっている(Googleで検索すると、それらを投稿しているブログから推し量ることができる)。

この点がポイントで、収益性が低下した既存の穴埋めとして、収益性を高め、それを「付加価値」という位置付けで「システムトレード」というものを扱っているところが多い。バイナリーオプションが規制されつつある現状を考えると、「店頭FX」のてこ入れとして今後も「システムトレード」に傾斜する動きがあるのは容易に想像できる。今年はそれが加速するのではないだろうか。

■「システムトレード」ビジネスの今後

 以前、私は「システムトレード」のビジネスは「問題児」と評していたと思う。理由としては、このビジネスを行うためにはそれなりの投資が必要で、同じ「システムトレード」でも「ロジック構築型」と「ロジック選択型」に分かれる。今回、この点には触れないが、投資家のリテラシーから考えると、ロジックは作るものではなく用意されるものなので、こうしたロジックを作る、という点においても、それなりの投資が必要になるのである。また、ただあればそれで良い、というわけでもなく、「継続的な取引」につなげるための工夫も必要で、それが実現できているところは3、4社程度しかないのが現状である。そうした状況下のなか、「競争」が起きつつあるのも事実で、今後は「システムトレードの簡略化」と「スプレッド縮小」が進むと思われる。そうすると、この分野で収益性を保とうとした「伝統派」にとっては既存の「店頭FX」と同様、頭を悩ませる一年になりそうな気がする。

■「固定概念」に囚われると淘汰される

 ほんの2、3年前まで取引ツールの主体はPCだったが、昨年からそれがすっかりスマホになったような気がするのは私だけだろうか。今では誰もがスマホを持つ時代になっており、生活に密着したインタフェースになりつつある。スマホと同様、「タブレット」の進化も著しく、こうした動きを適切に捉え、対応していくことが重要になってくると思う。これも一つの「機会」なわけだが、「固定概念」に縛られているせいか各社の対応は乏しく、また対応したとしてもオマケ的な要素が強く、本気さが伝わってこない。いずれどこかがこうした分野で一人勝ちして、それを見て慌てるのが関の山だと思うが、こうした「機会」を一つずつ拾い上げていくのも重要ではないだろうか。

■ここまでを整頓

 ただただ思っていることを書いているので、当初こう書こうと思っているのとズレているかもなので、この辺りで整頓してみたい。

●「店頭FX」と「取引所FX」
税制の一本化により、「店頭FX」に傾斜。スプレッド競争はより激しさを増した。

●「店頭FX」の収益低下
「伝統派」と言われる2社の月次から、スプレッド競争と相場変動の影響により、「店頭FX」の収益低下が著しい。

●「店頭FX」のてこ入れ
未だにキャッシュバックキャンペーン等、ムダが続けているのが現状。「システムトレード」に対応するところが増えているが、収益確保の観点からどこもパッとしない。

●「固定概念」に囚われている
「伝統派」が言う約定率100%を始めとして、様々な「固定概念」がある。「スマホ」「タブレット」に対する印象もそうで、そうした「固定概念」に囚われると「機会」を逸することになりかねない状況。だから単に対応すれば良いわけではなく、トータルでしっかりとした考え、プランを持つ必要がある。

■2013年のFX業界はどうなるのか?

以上を念頭に今年のFX業界はどうなるのかを考えてみた。

●スプレッド

ここ最近の急激な相場変動により、スプレッドを拡大させるところが出てきた。こうした動きは収益性という観点からそうせざるを得ない状況になっているのではないだろうか。今年に入ってからこういう動きが見えてきたことで、「スプレッド」にナーバスな投資家は同条件の業者を探し、さらに「安定性」を求めることになっていくのではないかと思う。全体としては、縮小傾向は継続だが、こういう動きもあると見たほうが良いだろう。

●システムトレード
この分野においては、昨年において成功例となった業者もあるので、単に対応するだけでなく、様々な企画が打ち出されるものと思われる。「競争」という観点では、上記のスプレッド縮小につながるわけだが、そもそもの課題をクリアできていない業者にとってはその点、厳しくなりそうな気がする。「競争」が一段と進むと様々な「整理」が行われるものだが、この分野がトリガーになるのかもしれない。

●「スマホ」「タブレット」「Windows8」
 投資家の生活と密着したインタフェースを活用するのが重要で、そうしたインタフェースに変化が訪れていることをよく認識する必要がある。「スマホ」は確実にそうなっているし、今後は「タブレット」や「Windows8」のことを考えていく必要があるだろう。そうした「機会」を活用できるところが今年の勝者になるのではないだろうか。


さて、今回はこの程度にしようと思います。先にも書きましたが、個人的な独断と偏見に基づいた考えなので、あまり参考にならないと思いますが、この業界のビジネスですが、様々なものとの結びつきが強く、そうした影響を把握していく必要があるのではないかと、そう感じるときがあります。今年はそういうところを見て、こういう場で意見を述べていこうかな、と思っております。

Posted by 葛木茂樹   パーマリンク

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プロフィール

葛木茂樹

エヴァンジェリスト&コメンテーター / 葛木茂樹

かつては証券会社や情報ベンダーに勤務していたことがあった。それらで培ったノウハウを活かし、フリーのコメンテーターとして日々を過ごしてきたが、現在では某社のエヴァンジェリスト(伝道師)として職務に励んでいるようだ。前職のこともあり、当然ながら金融業界には強い。

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