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奥山泰全

株式会社マネーパートナーズ 代表取締役社長 奥山泰全氏(第4回)

2009年02月09日(月)

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■奥山氏に賭けた楽天

当時、楽天が、マネーパートナーズの全株式のファンドを含め実質60%超を保有しており、マネーパートナーズは、楽天がオーナーの状況でした。楽天はマネパを上場させパブリックカンパニーにするべく、2006年12月末の上場直前期末までの半年間で、株式の45%を他企業に譲渡してくれました。その結果、マネーパートナーズがIPO(新規株式公開)するまでに、楽天の持分は14.9%まで低下しました。これにより、マネーパートナーズは、本当のパブリックカンパニーとして上場していくことになるのです。

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マネーパートナーズが上場する際にも、私は幹事証券にもいろいろとお願いをしましたし、ドラマがありました。その一つが上場時にロックアップを設定しなかったことです。通常、ベンチャー企業がIPOをする際には、ロックアップという仕組みを適用します。ロックアップとは、ベンチャー企業が上場しても、ベンチャーキャピタルなどの大株主が、一定の期間株式の売却をしない契約をすることです。ロックアップを適用することで、ベンチャー企業の株価は、ロックアップ期間中は下落しにくくなります。しかし、マネーパートナーズは、相対でFX取引のサービスを提供するという、マーケットに関わる仕事をしている会社です。その会社が、意図的に株式の需給を調整することは好ましくありませんし、私としては会社の透明性をきちんと社会に示し続けたい気持ちもありました。IPOをしたら売り抜けたいと思っている株主様には早々に売り払って出ていっていただいてもよいとも考えました。紆余曲折はありましたが、最終的にマネーパートナーズは、ロックアップを設定せずにIPOをしました。

■OTCの明るい未来を信じる

金融機関は、社会の公器であるべきと思いますが、公的組織が金融機関を運営すべきとは思っていません。むしろ、民間企業で企業努力を怠らない組織でないと、金融機関の経営はできないと思います。

顧客志向(マーケットオリエンテッド)は、市場を作っていくうえでの大原則となります。市場は、最初、一人と一人が取引をするところから始まり、次第に取引する人が増え、取引する人がいるから市場にさらに多くの人が来るという図式です。当然、市場が小さいうちはルールも少なく、原始的なものですが、大きくなる(参加者が増える)につれて、不正や悪事を行うものが出てきて、またそれををなくそうと自然的に浄化の動きが強まります。西欧文化ではありませんが、泥から人間は生まれるが、生まれた人間は美しい方向に生きていく、という世界と一緒だと思うのです。そんな考えとは逆に、形から入るような取引の場を作って、望ましい市場はこれだよ、とやっても人は集まらないでしょう。

一物一価という取引所のメカニズムは、近年のネット化・IT化を背景に分散化の時代に変わりつつあります。公的な組織が取引所を設立し、FX取引を一元化するという考え方は、現在の流れと逆行したものであり、大きな結果を得ることは難しいでしょう。むしろ今後は、FX取引のようなOTC取引が、主流になってくると信じています。これは、金融取引に限らず、ヤフーオークションのようなインターネットを通じたビジネス全体にいえると思います。FX会社の社長をやっているからではありませんが、私は、顧客志向が根付いているFXのOTC取引は、日本が世界に誇るべき素晴らしい金融商品だと思います。

■マネーパートナーズそしてFX業界の今後

FX業界は、今まさにターニングポイントを迎えていると思います。FX会社全体が、業界を育てる気でいるかどうかにかかってくると思います。特に、各FX会社が、顧客第一主義をきちんと貫き通さないと、良い業界にはならないでしょう。マネーパートナーズだけで、できるかどうかわかりませんが、やるべき事をきちんとやれば3年もあればFXはきちんとした社会ではなくてはならないインフラになると思っています。

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マネーパートナーズの社長という今の自分は、とてもやり甲斐のある仕事を任せてもらっていると思っています。2007年の経常利益は45億円ありましたが、これを100億円まで拡大させるには、単に今の事業を倍にすれば良い、というほど簡単にいかないと思っています。一般に経常利益が100億円もある企業は、普通の方でも企業名を知っている誰にでも受け入れられている企業です。マネーパートナーズが、こうした企業になるためには、普通の方がFX取引のことを分かる状況をより一般化する必要があると思います。言い換えれば、FX会社同士が利益を削りながら過当競争に陥ってしまうようだと、FX取引という事業規模そのものが小さくなってしまいます。マネーパートナーズがどれだけ利益を得られるか、という話ではなく、FX取引という事業がどこまで大きくなれるか、FX取引がより一般的なものにならなければいけない、より多くの方々に受け入れられなければいけないと思っています。

そういう思いを抱くなかで懸念しているのが、比較的規模の小さいFX会社の動向です。金融商品取引法が施行され、以前のように電話をかけて勧誘したり、お客様の資金を持ち逃げする事例はなくなりましたが、内部管理体制や当局に対する報告姿勢に問題がある企業が依然として存在するのは、FX業界全体の問題と考えています。今後、経営環境が厳しくなり、営業収益を確保できないFX会社が、問題のある行動を強める可能性もあります。まじめに取り組めばこのFX取引のマーケットは現在の数倍の大きさになる、社会のインフラになるマーケットだと確信しています。業界全体でしっかりと大切にマーケットを育てていくべきだと思っています。

■資金運用のコツ、そしてもし100万円あったら何で運用する?

運用において1万円の損失が発生したとすると、その損失を1回の取引で取り返すことはとても難しいものです。どんな投資商品であれ、1万円の損失をまじめに取り返したいならば、少なくとも利益を2回以上に分けて取り返す覚悟が必要です。できるなら、細かく利益を積み重ねるスタンスで取組んだ方が健全な取引になります。損失の金額が大きくなればなるほど、1回で取り返せることは難しくなり、より回数多く利益を出す必要が出てきます。つまり、損失の金額はより少額であったほうがよく、そのために細かなリスク管理を心がけるべきだと思います。典型的な個人投資家の破綻パターンは、損失を評価損として長く大きく引っ張る、つまり塩漬けにするのですが、最後耐えられない水準まで損失が膨らみ、自動的にロスカットされてしまうものです。言い換えれば、お客様は自分の意思で負けている。誰が指図したわけででもなく強制されているわけでもないのに相場の中で負けていく個人投資家が多いことを危惧しています。

100万円を運用するのでしたら、流動性の高い金融商品が良いと思います。たとえば、レバレッジをある程度自由に決められるFXや日経225ミニなどを利用して、リスクを最小限に抑えながら、デイトレードなどで短期的な取引をします。仮に運用資金が1千万円ありましたら、オプション取引も利用します。そのほうが確実性が高くなると思われるからです。切れ味のよい道具で細心の注意を払い損小利大を目指す。FXに代表されるOTC商品、デリバティブ商品はそんな上手な資産運用の最良の個人投資家のパートナーであり、魅力的な投資対象であると思います。

(全編終了)


(第1回)自分の知らない世界を目指し命がけの猛勉強
(第2回)ビジネスと投資の基礎を構築
(第3回)個人投資家からビジネスパーソンへ
(第4回)OTCがFX業界をより良くする

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