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為替コラム

2007年FX市場のさらなる発展のための課題(その3)

2007年02月28日(水)

■株式会社アドテックスの上場期間

 去る19日、2006年5月に大阪証券取引所ヘラクレスから上場廃止となった株式会社アドテックスの元社長が、民事再生法違反の疑いで、警視庁に逮捕された、との報道があった。同社が株式公開したのが、2001年12月の事。そして、2006年4月に債務超過のため裁判所に民事再生申請を行った。しかし、同年10月には更生廃止が決定され、倒産手続きに移行となった。同社は、1993年日本IBMから独立し、上場前の2000年度の売上は109億円。100億円以上も売上がある企業の上場期間は、わずかに4年5ヶ月間。同社の株を買った多くの投資家が犠牲となった。一方、上場前の株式保有者と上場に関係した証券会社は巨大なお金を稼いだ。同社の株式上場はどんな意味があったのだろうか?

■ベンチャーキャピタル

 FX業界にIPOブームの兆しがある。数社の上場が噂されている。筆者は、株式を上場したFX業者が、アドテックのように上場数年で倒産し、多くの投資家を犠牲にするという事態は絶対に避けて欲しいと思っている。
先日、あるベンチャーキャピタルの担当者と会った。「ある会社に出資することを検討しているがFX業界に詳しい人の見解を聞きたい」との事で、筆者に連絡があったもの。筆者は、開口一番「何故、その会社に出資しようと思ったのか?」質問した。彼が社長と面談した時に、「投資家のための会社を創りたいと思い創業した」と言う話を聞いたときに、その会社に興味を持ったと言う。
筆者は、さらに「株式公開が出資の最終目的であれば、FX業界に参入して欲しくない。アドテックスのようなケースは望まないからである。参入するなら本腰を入れて参入して欲しい」と注文を付けた。「上場は通過点と考えて取り組みます。そのつもりでFX業界について猛勉強するので、協力して欲しい」と担当者。筆者は、持っている限りの情報を提供することを約束した。

■FX業界は第二ステージへ

 FX業界は、為替市場が株式市場などと比較して流動性が高く、インサイダー取引がし難い市場であること、外貨預金と比べて手数料が極めて安く為替相場が数10銭上下すれば利益が得られる簡便さを、投資家に謳って業容を拡大してきた。その結果、FX取引は、20歳代から60歳過ぎの定年退職者まで幅広い年齢層に支持されてきた。
「パチスロで勝つコツを会得したので、FX取引でそれを活用してみたい。FX取引を始めると政治・経済を真剣に勉強するので、パチスロよりは有意義だ」と言ってFX取引を始めた20歳代の若者がいる。お互いに別のFX業者に口座を開きFX取引をしている60歳過ぎのご夫婦がいる。「大変良い遊び道具が与えられたと感謝している」と喜んでいる。ご夫婦の悠々自適の日常生活にFX取引が大いに刺激を与えている。漠然とした将来の日本経済の不安から、通貨分散で資産形成をするためにFX取引を活用している30歳代の青年がいる。このように、投資家は、自分の生活設計の一部にFX取引を上手く活用している。FX業界は、業者がFX取引の特色を宣伝して市場拡大を図った第一ステージは終わり、投資家がFX業者を選別する第二ステージへ移行した。

■FX業界の課題

 手数料引き下げ競争も限界にきた。第二ステージで生き延びることができる業者は、投資家の支持が得られる会社経営ができる企業であろう。ある投資家は一社当たりの最大預け金限度額を設定している。レフコ倒産で信用リスク管理の重要さを感じたからである。その結果、いまでは6社にFX口座を開設している。彼は、6社合計のポジション管理、損益管理をするために、新たに管理表を作成しなければならなくなった。
業者がこの資金管理システムを投資家に提供することは簡単であろう。これは一例であるが、FX業者は「投資家が何を望んでいるか」を常に情報収集し、投資家の立場にたったサービスの提供をしていかなければならない。そのためには、経営会議の場で投資家の意見を聞く機会をつくることも一考に値する。

Posted by 佐藤利光   パーマリンク

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プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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