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ディーラー烈士伝

「生き方を教えてくれた為替の世界で」―川合美智子 氏[前編]

2013年04月10日(水)

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■遅咲きの青春は今

現在の私からは、まったく想像できないと言われますが、子供の頃は本当に虚弱体質で、小学校も半分くらいしか行っていません。また、これも信じてもらえないでしょうが、大変な偏食家でもありました。食べられるものを数えた方が早かった位です。野菜も果物も嫌い、肉、魚類などがダメ、乳製品も嫌い。唯一、卵とじゃがいもが大好き。というわけで卵焼き、コロッケ、ハム、ソーセージ、そしてなぜか、しめ鯖とイカのフライが大好きでほとんどこんな偏ったもので育ちました。こんな私ですから病弱で子供の頃のあだ名は「ガラっぱち」。鶏ガラのように痩せた子供でした。

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二十歳(はたち)を過ぎてもまだひょろひょろとしたモヤシのような体系で体力もなく声も小さく引っ込み思案でしたが、社会人として日々鍛えられていく中で、偏食どころではなくなったのと、外に出てみて初めて世の中には美味しいものたくさんあるということを知り、今では、よく食べよく飲み昔の偏食を取り戻すかのようです。私のブログ「川合美智子の為替相場と楽しく付き合う方法」で、日々、チャートポイントやトレンドの方向をお伝えしつつ、「ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ」(以下、当社)のある東京・人形町界隈のプチグルメ情報もご紹介しているくらいです。

それまでの引っ込み思案な性格が変化したのは、今から思えば30歳近くになってから、遅咲きの為替ディーラーになったことがきっかけだったと思います。

このブログのタイトル、「為替相場と楽しく付き合う方法」は、しんどい思いやスランプはあっても、相場で儲ける喜びの方が大きいことを皆さんに伝えたいという思いから名付けました。相場って儲からない時は自分が正しいことをやっていても儲からないし、判断を誤れば傷も深くなり、苦しむことも多いですが、それ以上に波に上手く乗れて儲かるときの喜びの方が大きいと思うのです。苦しむことも必要ですが、それを乗り越えて楽しくトレードできる時間というのも結構あるんです。

精神的に追い詰められた状況下では結果的に儲からないですから、自分を追い込まないように心がければ気持ちも楽になります。楽しくというのは、そういう意味合いでもあるんです。為替は、生涯現役でできますから、自分自身も、これからも失敗はあってももっと楽しく永く相場と付き合っていけるように心がけたいと思っています。

私は、虚弱体質だったせいか、たぶん普通の人よりも人生の歩みも相当のろく、15年ほど晩生(おくて)なのではないかと思います。その分を取り戻すべく、もうちょっといろいろなことにチャレンジしながら頑張るつもりです。東京銀行(現三菱東京UFJ銀行、以下、東銀)や外銀での長年におよぶディーラー経験の延長線上にある現在の仕事は、今までの自分の人生の中での集大成として最も充実感があります。体力的にはしんどい年齢ですが、遅れてきた青春時代を今、私は謳歌しているような気がします。

■東銀女性ディーラーのパイオニア

東銀の就職試験を受けたのは、中学1年生のときに珠算の1級を取得していて、数字イコール銀行みたいなイメージがあったことと、他に別段特技もなかったからでした。東銀が、外国為替の専門銀行だということは知っていましたが、当時は外国為替自体がまったくわかっていませんでした。

そんな私が配属されたのは、本店の外国総務部為替課のバックオフィス。東銀の国内33店舗の為替の取扱高を集計して日銀に報告するという仕事が最初でした。たまたま、結婚退職する先輩がいて、補助要員として配属されたことがきっかけです。課内の配置転換でバックオフィスの仕事をほぼ経験した頃には7年が経過していました。ちょうど、為替取引の増加に伴って、凄腕ディーラーとして有名だった若林栄四さん(「ワカバヤシ エフエックス アソシエイツ」代表取締役、NY在住)が課長であった頃、女性もアシスタントではなく、ディーラーとして育成しようという話になり、たまたま私に白羽の矢が当たったという次第です。

なぜ私になったか、それは、私を含めた3人の候補のうち2人が嫌だと断ったからでした。バックオフィスでの職務も一巡していた頃であったので、同じことを続けるのではなく新しいこともやってみるか、くらいの気持ちだったんですが、それが現在の仕事の基盤になるとはその時は思ってもみませんでした。

ディーリングルームでの仕事は、わからないことだらけで、最初は本当に苦労しました。
まずは、顧客を担当するカスタマーディーラーの見習いと顧客のポジション集計からスタートしました。上司や先輩達は、聞けば教えてくれますが、何を質問していいのかさえわからない状態なのです。しかも怒号が飛び交う中で余りにも忙しそうで、声を掛けるのさえはばかれます。仕方なく電話での会話や人のふりを見ながらいろはを学び、覚えるしかありませんでした。それこそ調理場の鍋のソースを舐めて、そのワザを盗むみたいな感じです。当時は若手行員のトレーニー制度があって、男子行員をディーリングルームで育てて海外や国内本支店に人材を還元することもやっていたので、どうしても女性は二の次になってしまいがちでしたが、それでも、教えてくれるという意味では、きちんと男女平等に教えてくれるところでした。後になってそのことに感謝することになるのですが、当時は充実感と緊張感で必死に自分の仕事を消化する毎日でした。

■長い、チャートとの付き合い

若林さんが為替課長の時代から、ディーリングルームではテクニカル分析も取り入れるようになり、皆がチャートを付けるようになりました。私も事務になれた頃からローソク足を自分でつけるようになりましたが、当時は誰が売った、買ったというような情報やファンダメンタルズ分析が主流でしたから、「ここを切れたら下がる」「これを抜けたら上がる」なんでいうアドバイスは始めの頃はお客さんにも受けませんでしたが、徐々に効果が出てくると、指名も多くなり、このあたりから、カスタマーディーラーとして1人前になっていったような気がします。

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チャートは、今でも数種類の通貨の日足と週足と月足を手書きしていています。手書きにこだわる理由は、2つあります。一つは、画面上で見ているよりも、自分の手で描いたほうが数字や波動が頭に中に入りやすいということと、重要な転換ポイントなども視覚で覚えておけることです。ここを切ると危ない、といった感覚を養うためです。それから、これは重要なポイントですが、シドニー市場の動きを無視するためでもあります。というのは、シドニー市場は参加者が少なく、「ダマシ」の動きが出易いからなのです。私のチャートは東京市場の午前9時を寄り付きとし、ニューヨークの現地時間午後5時を終値として1日の足を描くものです。こうしてダマシの動きを排除したチャートを作っているのです。

今はインターネットの世界になって、簡単にチャートを見ることができますが、個人投資家の皆さんにも、一つでも二つでも自分で、手書きで付けてみることをお勧めします。相場観が変わってくるのではないでしょうか。

手書きが面倒だという人は、続くもの、つまり簡単なものでやればいいんです。続かないんだったら、毎日でなくて週足ぐらいでもいい。そうすると、中期的なところが見えてくるから、じゃ、長めに見てここを買ってもいいとか売ってもいいとか、そういうところもわかってくると思います。

自分が分析する際には、ボリンジャー、移動平均線、ポイント&フィギャーなど、ほとんどのテクニカルインディケータを参考にしていますが、チャートとしては、ローソク足が中心で、補助的に一目均衡表も見ています。それこそトレンドラインだけでやっても大丈夫だと思っていますが、基本的にはローソク足チャートの「顔」を見て方向性を判断します。つまりチャートを広げたときにローソク足の個々の形状や流れを見て相場の勢いや上げか下げかを予測するわけです。

私自身も個人投資家の目線でFXをやるようになってからは、トレードのやり方をトレンドフォローに変えています。通常は24時間から1週間ほどのタームで勝負しますが、まず週足や月足で予め大きな流れを把握してから、時間足や日足で短期トレードに入ります。つまり、短期トレンドと中・長期トレンドが同じ方向で場合は、ある程度損切りポイントを深くしても耐えられますが、短期トレンドが長期と異なる場合はトレンドがいつ変化しても対応できるように損切りを浅くします。その方がアヤ取りで短期勝負で負けることがあっても長期的なトレンドに逆らわないことになりますから、結果的には“ヤラレ”が小さくて済むんです。

(中編に続く)

*2013年03月22日の取材に基づいて記事を構成
 (取材/文:香澄ケイト)

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川合美智子、著書「FXプロの定石」に込める個人投資家への思い

「FXプロの定石」は、ある程度自分でFXトレードできるようになって、ふと迷ったり悩んだりして、もう一度原点に返って自分を見直してみたいときに読んで貰いたい、小学生向けではないけれど、成長半ばで肉体と精神が不安定な状態の中学生を教える教師のような存在を意識して書きました。

自分でトレードを重ねている内に、なんだかわかったようなつもりになっていても、意外とそうでなかったり、思い込んだりしていることがたくさんあります。そういうときに、つまづいてしまうと軽い怪我なのに、表面の怪我は治っても心が痛みを覚えてしまって恐怖が先にたつことがあります。なんかやり方違うかなと思ったときに参考にしていただきたい本です。

相場と対峙するための基本的な考え方や姿勢が中心の内容になっていますが、決して難しくないトレンドに乗るための方法や、儲けるためのさまざまな実用的ヒントも載っています。例えば、シドニーマーケットは、ほとんど参加者がいませんから、“ダマシ”で大きく変動することが多く、その動きは無視するくらいでもいいですし、逆にシドニーのクセを活かした「隙間トレード」で利益を上げることもできます。

実際に私自身が行っている、スイング・トレードのテクニックをわかりやすく体系的にまとめてありますので、“個人投資家さんに実際に使ってもらえる基本書”として、私のモットーとする、“為替相場と楽しくと付き合っていく”ための、ご参考としていただければ幸いです』

【前編】東銀女性ディーラーのパイオニア
【中編】カスタマーディーラー、深夜奮闘する
【後編】70歳になってもやれるトレード法の確立

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>>「The FxACE(ザ・フェイス)」インタビューラインアップへ





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プロフィール

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TheFxACE(ザ・フェイス)企画チーム / TheFxACE

為替ディーラーのご経歴を持つ方々に、ご自身の生き様や相場に対する考え方などをお伺いしていきます。

[取材/文]
香澄ケイト(かすみ・けいと)/外為ジャーナリスト

米国カリフォルニア州の大学、バヌアツ、バーレーン、ロンドンでの仕事を経て、帰国後、外資系証券会社で日本株/アジア株の金融法人向け営業、英国系投資顧問会社でオルタナティブ投資の金融法人向けマーケティングに従事。退職後、株の世界から一転して為替証拠金取引に関する活動を開始し、為替サイトなどでの執筆の他にラジオ日経への出演およびセミナー等の講師も努める。

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