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JFX株式会社 代表取締役社長 小林芳彦氏(第3回)

2013年01月07日(月)

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(第2回はこちらから)

■利食い方法がわからない

他の都銀は、だいたい60名程度のディーリングルームですが、協和はその3分の1程度と小さい所帯でした。僕は、最初は、フォワードを担当させられました。フォワードとは、スポットと先物のスプレッド(開き)の変動リスクを取る先物為替のことで、一般的にディーラーと呼ばれている、スポットディーラーと違い、為替と金利を一緒にやるのです。「売って買い」か「買って売り」どちらかをとりあえずやってみろと言われて、金利差が広がるような気がしたので、「買って売り」(現時点でのスポットレート(現物)でドル買い/円売りを行い、将来的に、現時点のフォワード(先物)レートでドル売り/円買いを行うことを同時に約定する)をやったら、その日に金利差は広がって、儲かったのです。しかし、先輩によかったな、利食えばと言われたのに、利食いの仕方すらわかりませんでした。このとき僕は、利食いの仕方もわからないド素人でもカンで当ててしまえるなんて、天職かもしれないなどと思ってしまいました。当然、後で痛い目にたっぷり会うのですが。

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先輩は、俺が「買って売り」をしても、おまえがもし相場が反対に動くと思ったら遠慮せずにマーケットで「売って買い」をやれと言って、自由にトレードさせてくれました。ただ、自分の負けはマーケットでちゃんとふいてこいとだけ言われました。相場は、自己責任というのはここで教えてもらいました。

普通はなかなかこのようなことは言えないはずです。自分の信念でトレードをしろと先輩が身をもって体験させてくれたので、これは後々自分の仕事の進め方に活きることとなりました。

■プライスのうしろに相手が見える

相場では、大変な思いはしょっちゅうしていたのですが、今でも心に残る出来事がひとつあります。あるブローカーが、大手米銀が6ヶ月物の4〜5億ドルのまとまったプライス探していますと言ってきたのです。それは夜中の1時過ぎというほとんど日本の銀行もいなくなっているような時間帯でした。その時は、自分としてはかなり良い値段を出しました。しかし「ナイスプライス、バット、ナッシング」、大変申し訳ないけど見送らせてくれと言ってきたのです。

それからしばらく経ったら、また同じ米銀がまだ興味ありますかと訊いてきたのです。先ほどよりマーケットは少し動いていたので、0.5銭だけずらさせてもらってまたプライスを出したのですが、それもナッシングになって、向こうはまた謝ってきました。それは、バンカーズ・ニューヨークのチーフディーラーが探していたプライスだったのです。

それからしばらくして、僕が市場で損切りをしなくてはいけなかったときに、バンカーズ・ニューヨークがプライスを受け入れてくれたのです。本当は、協和とのラインがあって、必要額全部は出来なかったのに、バンカーズ・東京のチーフディーラーからリミットを借りてまで、500本全部受けてくれたのです。以前のことを忘れずにいてくれたというわけです。

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それは、翌日バンカーズ・東京のチーフディーラーから、“なんかわけがわからないけれど、夜中に電話がかかってきて、クレジットリミット貸せとか言われてイエスと言ったんだけど何の件?”と、訊かれてわかったという次第です。

相手のバンカーズ・ニューヨークの人は、名前も顔も知らない人です。でも、プライスを通して人物像が浮かび上がってきます。現在の機械中心のディーリングとは違って、当時は人間的なトレードが行われていたのです。お互いが、プライスの後ろに相手の顔と銀行の看板を背負う姿を見ながらやっていたのです。あの頃が懐かしく感じられます。

フォワードをやってからセールスのヘッドになって、日銀と大蔵省(現財務省)を担当しました。人と話をすることが好きなので折衝役は、自分の得意とするところかもしれません。僕は、自分は包み隠さずありのままをぶつけて、誠実にコツコツとやるということをモットーにしています。こういった自分のやり方が功を奏し、その後移籍したクレディスイス(以下、CS)やバイエリッシェ・ヒポ・フェラインスを介入行にしてもらうことができました。介入行になるためには、どこかの銀行が介入行から外れて、その枠をもらってこないとなれませんから、必死で枠の中に滑り込むべく連絡を毎日行い、情報を流し続けました。その結果、介入のエージェントバンクになれたのは大きな自信になりました。

為替には、大きなやりがいを見出していました。協和で為替業務をもっと拡大したい、上位行と対等に戦いたいと痛切に思いました。しかし、会社から、ユニバーサルバンクは目指さないと言われたのです。つまり、協和は、当時銀行業務の中で重要な位置のひとつを占めていた為替のディーリングを収益の柱にして、ビジネスを伸ばしていこうという気持ちは、他行と比べて希薄なようでした。それならば、外銀に移ってもっと自分を試してみたいという気持ちが芽生え、CSに移籍することにしました。

(第4回に続く)

*2012年11月19日の取材に基づいて記事を構成
 (取材/文:香澄ケイト)

(第1回)熱血応援団
(第2回)わが職は銀行に有り
(第3回)誠実な精神がセールスにも活きる
(第4回)為替で恩返しの志強く

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