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『米大統領選挙を終えて』 ― 高野やすのり氏

2012年11月14日(水)

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2012年11月6日に投票が行われた米大統領選挙で、民主党のオバマ大統領が再選されました。
投票直前までの報道では「歴史的な大接戦」と報じられ、一時激戦区のオハイオ州でロムニー候補が10万票のリード、などという噂が出た米大統領選挙でしたが、結果的にはあっさりオバマ大統領の再選が決まりました。

東京時間13時過ぎには,米大手メディアが一斉に「オバマ大統領再選」のヘッドラインを流しました。このタイミングは接戦どころか2008年にオバマ氏が圧勝した時とほぼ同じタイミングでした。州別の勝敗を見ても、前回オバマ大統領が勝ったインディアナ州をロムニー候補に奪われましたが,その他は前回と変わりませんでした。

■議会の大勢は変わらないものの、民主党が健闘

大統領選と同時に行われた上下両院の議会選挙では、大勢に変化はありませんでした。しかし上院では民主党が過半数を維持した上、1議席の積み増しに成功した一方で、共和党は2議席失いました。また下院選挙では予想通り共和党が過半数を確保しましたが、共和党優勢との前評判を覆し、民主党が議席を伸ばしました。

■市場の反応は?

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開票が始まって「オバマ大統領優勢」と報じられると、上下両院でのいわゆる「ねじれ」が解消しない見込みだったこともあって、リスク回避の動きが進んでNYダウ先物が売られ、米長期金利が低下する中、ドル買い、円買いが強まりました。しかし午後に入って「オバマ大統領再選」と報じられると、一転してNYダウ先物の買戻しが強まり、リスク回避が巻き戻される動きとなって、ドル売り、円売りとなって、クロス円が急騰しました。

欧州時間に入ると、オバマ大統領続投をうけて「財政の崖」の問題が意識される中、反発した米長期金利が反落する展開となり、発表された独経済指標が弱い結果となったことや、欧州委員会がユーロ圏の成長見通しを下方修正したことも手伝ってリスク回避の動きが再び強まりました。

NY時間午後には格付け大手フィッチが「米議会がいわゆる『財政の崖』を回避し、債務上限をタイミングよく引き上げることができなければ,米国の格付けを来年引き下げる可能性が高まる」とし、同じく格付け大手のムーディーズも「米国の格付けは2013年予算交渉次第であり、交渉が決裂した場合はAAAからAA1に格下げする可能性もある」としたことから一段とリスク回避の動きが強まりました。

■米議会の不協和音で円高?

選挙が終わり、大統領は続投、議会の大勢にも変化がないということになって、ブッシュ大統領時代の共和党政権が導入した所得税などに対する大型減税策(ブッシュ減税)や給与税率緩和措置の期限切れによる実質増税と、自動的な歳出削減が相次いで重なる、いわゆる「財政の崖」問題に注目が集まっています。

「財政の崖」の規模についてはいろいろな説がありますが、減税策の期限切れで約3,000億ドル、自動的な歳出削減で1,100億ドル、キャピタルゲイン減税など証券関連を含めて6,000億ドルに達するといわれています。この規模はアメリカのGDPの約4%にあたり、このまま何も対策を講じなければ、米景気はまさに崖から落ちるようにリセッション入りすることになります。

民主・共和両党の思惑が異なることから「財政の崖」からの転落を防ぐ為には、今後、議会における両党の協力と妥協が必要になってきます。上下両院選挙でも民主党が予想よりも健闘したことから、共和党としてもやや態度を軟化させるのではと期待できますが、両者が対応を誤って崖から転落してしまえば、来年の米国GDPが最悪マイナス成長にまで落ち込む可能性すらあります。

そうかと言って、やみくもに減税措置などを延長すれば、短期的には崖からの転落を防ぐことはできても、問題先送りで財政赤字が増加する一方となって長期的な懸念が強まることになります。
期限が差し迫る中、民主・共和両党の不協和音が高まれば、リスク回避の動きが強まることで、円高の動きが再び強まる事が予想できます。一方、妥協することができても、長期的な懸念が残る中でQE4などのFRB(連邦準備制度理事会)の追加緩和措置も早期に決定されると見られることから、ドル安傾向が強まると見られ、やはり円高の動きが予想できます。

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