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バイナリーオプションの透明性と公平性

2011年10月05日(水)

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昨年8月にレバレッジ規制が始まってから、バイナリーオプションとシステムトレードを取り扱うFX会社が増えてきた。規制後、サービスが拡充となり、投資家にとって利便性が向上したと言えなくもないが、こうした新サービスは(ある程度の)規格が定まっていないため、様々な問題も抱えている。今回はバイナリーオプションについて書こうと思う。

■バイナリーオプションとは

バイナリーオプションを取り扱うFX会社の多くは、指定した通貨ペアの価格がある一定の期間において円高になるか円安になるかを取り決め、その価格結果を用いて金銭の授受を行うものとなっている。FX会社は投資家の売り方となって相対し、その価格結果を形成する役割も担う。投資家はFXよりも少ない金額でオプションを購入することができ、そのリスクを購入金額に限定できることから、(レバレッジ規制の対象外となる取引であることも含めて)今後の収益を期待できる商品だと思うが、ここでいくつかの懸念が出てきた。

■バイナリーオプションの仕組

その懸念は仕組そのものと思ってもいいだろう。バイナリーオプションの単純な収益はペイアウト率から見れば分かる。例えば、あるFX会社のバイナリーオプションのペイアウト率が90ポイントだった場合、そのFX会社の単純な収益は購入金額×(1-0.9)である。そのバイナリーオプションで200万円の購入金額があった場合、20万円が収益になる。これは円高・円安の購入が半々だったときの収益なので、その割合のズレによって当然収益がプラスになったり、マイナスになったりする。つまり、円高か円安か購入金額が少ない方にペイアウトする傾向が強くなることを私は否定できないのである。

■バイナリーオプションの透明性

何を持ってバイナリーオプションの透明性を図るか。それは基準となるレートで示しているところが多いものの、自社とはあまり関係があるとは言えないところのレートを使用し、そういった操作は(自分たちは)行っていないと言っているFX会社もいるが、それがホワイトラベルであり、レベニューシェアで収益を確保しているのなら、透明性は担保できていないと言えるだろう。自社のレートであったとしても、相対なので状況を見て何とでも調整ができてしまう。市場の動き(投資家の動向も含めて)を見て、バイナリーオプションの購入期間を短縮したり、事前に払い戻しにすることだってできる。リスク管理の一貫だと言われてしまえばそれまでだが、この商品の透明性は限りなく“ない”と思ってもいいだろう。

■バイナリーオプションの公平性

そういった意味でFX会社は投資家に対して公平性を担保することができるのだろうか。FX会社が売り方となり、価格結果の形成も担っている以上、それはないと思う。バイナリーオプションの仕組そのものが相対取引という性質と合わさったことで、透明性と公平性がなくなっていると言える。取引所が第三者として価格結果の形成を担ったとしても、売り方がFX会社のみであるなら、彼らは取引に応じないだろう。結局は日経225オプションのように取引参加者が買い方、売り方となり、きちんと定められたルール(規格)のなかで取引が行われたほうが公平性を担保できるのである。

■透明性と公平性の担保

それでも相対取引で透明性と公平性を担保するためにはどうすればいいのか。それはポリシーを定め、開示することに尽きる。どのレートを基準とするか。円高・円安を購入している投資家の参加者数と購入金額の開示。価格結果の形成ルールの明確化と開示等。これらをきちんと定め、開示し、(ポリシーを)遵守する。また、FX会社はバイナリーオプションのルールを変更する際には投資家に周知し、確認する義務を負う。こうやってFX会社と投資家の関係をよりイーブンに近づけることで透明性と公平性は(それなりに)担保できると思う。しかし、そのポリシーによってFX会社の収益が損なわれるのは間違いないので、現時点では実践できるところは少ないだろう。結局は当局の規制が必要なのである。




Posted by 葛木茂樹

プロフィール

葛木茂樹

エヴァンジェリスト&コメンテーター / 葛木茂樹

かつては証券会社や情報ベンダーに勤務していたことがあった。それらで培ったノウハウを活かし、フリーのコメンテーターとして日々を過ごしてきたが、現在では某社のエヴァンジェリスト(伝道師)として職務に励んでいるようだ。前職のこともあり、当然ながら金融業界には強い。

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