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FX業界のリーダーとそれぞれの立場

2011年09月20日(火)

FX業界における最大手はどこだろうか?預かり資産が一番多い外為どっとコムなのか。年間の取引量が一番多いとされるDMM.com証券なのか。私の考えではその両社はいずれもFX業界のリーダーではなく、フォロワーであるという認識だ。今回はそういったFX業界のリーダーとそれぞれの立場を書いてみようと思う。

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これから記していくリーダー、チャレンジャー、フォロワー、ニッチャーという言葉はマーケティングの用語である。業界全体として捉えるのか、そのプロダクトとして捉えるのか、いわゆる広義、狭義という意味合いでも扱い方が異なってくる。当然、人(会社も含む)の認識によっても異なってくるので、その辺りはご容赦願いたい。

■FX業界のリーダー:
 最大のシェアを持ち、市場を支配するプレイヤー

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さて、FX業界のリーダーはどこか?からだが、結論から言えば“GMOクリック証券”である。何故、預かり資産が一番多い外為どっとコムや年間の取引量が一番多いとされるDMM.com証券ではないのか、ということになると思うが、その両社は利益を上げていない(もしくは明確に開示されていない)ためであり、私にとってはFXビジネスを総合的に見て一番利益を上げている会社がFX業界のリーダーとして認識しているからだ。そういった意味ではGMOクリック証券は利益を上げている店頭FXとしては取引量も一番であり、取引所FXの取引量もトップクラスを誇っている。直近のプレスを見ても、証券ビジネスはフォロワーとしての立場を認識し、自社のシステム開発力をFXに注力すべく、他社のリッチクライアントASPを導入することを決めている。同社においてはFX(強いてはCFDも含めて)業界のリーダーであると認識し、利益の確保とシェアの維持に努めていることも窺える。

■FX業界のチャレンジャー:
 リーダーに続くシェアを持ち、リーダーに挑戦するプレイヤー

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あくまで店頭FXを主軸に置いてのことになるが、サイバーエージェントFXがチャレンジャーとしての立場になっていると思う。店頭FXのコアな部分に関してはGMOクリック証券と似通っている点が多く、利益を上げている面から見ても同社はそういった立場になる。しかし、業態が(GMOクリック証券と比べて)弱く、その辺りの強化が今後の課題となっているように見えなくもない。そうした弱点をいかに補い、そして、他のフォロワーを寄せ付けず、GMOクリック証券に迫っていくのか。その点に私は注目したいと思う。

■FX業界のフォロワー:
 市場の変化に適応することで売り上げの確保を目指すプレイヤー

フォロワーは基本的には模倣戦略であり、リーダーやチャレンジャーによって開拓された市場を素早く模倣し、低価格化(低スプレッド化)を進めるといった方法で売り上げの確保を目指す。GMOクリック証券はFX業界のリーダーではあるものの、証券業界ではこの立場となるが、ではFX業界のフォロワーはどういったところか。

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基本的に低スプレッドを打ち出すものの、利益につながっていないFX専業がここに入る。つまり、DMM.comはフォロワーの急先鋒であり、それからヒロセ通商、FXTS、ライブスター証券、外為ジャパン、インヴァスト証券と続く。彼らの間違いの多くは低スプレッド化を行うことで、市場シェアを獲得し、利益を上げることができると勘違いしていることである。フォロワーがその存在感を示すためには低スプレッド化だけではなく、他社には模倣できない独自のノウハウや技術等に経営資源を集中し、競争優位を確立する必要があるのである。一般的にはコアコンピタンス経営と言われているが、こうした独自のノウハウや技術等も他社にいずれは模倣されるもので、そうした分野でのリーダーとしての立場を築く重要性を認識しているところも少ないのが現状と言える(認識しているのはM2Jだけだろう)

■FX業界のニッチャー:
 競争を避け、独自の立場の確立を目指すプレイヤー

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ニッチャーは低スプレッド化を避け、高い収益性を維持しつつ、他のプレイヤーが参入しづらい特定の分野に焦点を絞って売り上げの確保を目指す。私はニッチャー戦略を忠実に実践しているのがM2Jだと考えている。M2Jは古くからイフダン注文を中心とした戦略を商品化し、啓蒙に努めてきた。現在ではそれが実り、かなりの結果を得ており、FX業界では成功者の位置にいると思っても良いだろう。ユーザーの注文が指値中心になることも、カバーディーリングとの相性も考えられていることが窺える。M2Jは今後、ニッチャーのリーダーとしてフォロワーに対して、どのように対応していくかが課題となりそうだ。

他にシステムトレードを手掛けるところも複数社あり、彼らもニッチャーと言えなくはないが、売り上げが確保できず、またサービスが乱立しているので、それはフォロワーの差別化でしかないと私は考えている。


こうしてFX業界各社の立場を整理してみると、それぞれの思惑というものが(ある程度ではあるが)見えてくる。各社がそれを意識しているのかどうかは別としても、FX業界全体の動きを知り、そして、ユーザーのニーズを的確に捉え、戦略を立てていくのは重要なことであり、単に低スプレッド化だけに頼る戦略ではいつか淘汰されてしまう。ユーザーのニーズに応え、他社との差別化を図りながら、売り上げを確保するためには何が必要なのか。それを考え、時としては大きな決断が必要なのかもしれない。今後、そういった動き(決断)が活発になるのかどうかも私は注目していきたいと思う。




Posted by 葛木茂樹

プロフィール

葛木茂樹

エヴァンジェリスト&コメンテーター / 葛木茂樹

かつては証券会社や情報ベンダーに勤務していたことがあった。それらで培ったノウハウを活かし、フリーのコメンテーターとして日々を過ごしてきたが、現在では某社のエヴァンジェリスト(伝道師)として職務に励んでいるようだ。前職のこともあり、当然ながら金融業界には強い。

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