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FXダイアリー

FX業界を活性化させるアイデア

2011年06月06日(月)

 仮にレバ規制は予定通り施行されるとした場合、震災の影響も合わせて相当市場は冷えると予想される。何よりも、夏場にかけての市場が例年よりもさらに凪相場になるのではないかと心配している。そんな不安があるのなら、いまからその対策を考えようではないか。いかにして市場を活気づけられるのか。これらのことはすべて「想定内」なので、あとから「想定外でした」という言い訳もできない。大したアイデアはないが、とりあえず出してみよう。

■成功報酬しかとれない「FX一任勘定」

 米国では、親類縁者の資産を運用するという目的もしくはそれに類する投資組合的な意味合いで、12人ぐらいまでと限定し、それらの人の資本を預かって運用することが許されている。

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運用者は個人でも法人でも構わない。いわゆるマネーマネジャーである。ただし彼の報酬は成功報酬だけであり、ファンドのように年間2%のマネジメントフィーというような元本を駆逐してゆく報酬は請求できない。これに応じたサービスをシステム的に提供するFX業者は米国にある。運用者の口座が各投資家の資金の合計を反映し、投資結果のリターンをそれぞれの投資額比率に応じて自動的に口座に分配する。したがってこの取引は業者を通じて規制当局に報告されるし、当然監視される。

これと同じサービスが日本で合法化されれば結構な需要が見込める。いまだに誰かうまい人に運用を頼みたいという人は後を絶たないが、正規の手続きを経て一任勘定を設定するには壁が高すぎるため、そういう要望に違法に応じる連中は地下に潜るか、合法的に海外でやる。どうせ地下に潜ってしまうのなら、潜らなくてもいいように合法化するほうがいいのではないか。

私が考える条件・仕組みは、

@投資家数を20人程度に限る。
A業者を通じて登録のみでOKとする。
B個人でも運用者になれるが、業者は社内規定を設け一定の経験者でなければ認めないか、
 経験不足の運用者には暫定措置を取る(どこかで育つチャンスは必要)。
C業者を通じて毎月レポートを協会と監督庁に提出する。
D顧問料、手数料、維持費等の固定費用請求は一切禁じ、成功報酬だけとすることで、
 儲からなくても顧客の財産がなくなるまでむやみやたらと取引をするという不見識な
 行為を抑止することができる。これにより腕に自信がなければ投資家を募ってやる
 勇気が生まれない。
E業者はそのマネーネジャーに対して一切のリベートの支払いをしてはならない。取引が
 増えると業者はうれしいので、ここで業者からその運用者に取引高に応じたキック
 リベートを払うと、Dの禁止効果がなくなるため。このスキームが海外にあるせいで、
 その分国益の流出が続いている。こういう性質の取引なので、その口座当たりの額は
 “かなり”大きいようである。

■「FX特定個人投資家」

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 業者ごとに特定個人投資家を定義し、監督局、協会に提出する。監督局はその審査基準の妥当性を検討し、その審査基準に対してOKを出す。それによりその業者が特定個人投資家として認めた個人に対しては、レバレッジ規制50倍(25倍)の対象外とする。

ただし最低条件として、

@その業者が提供するFX取引システムの癖を熟知し、慣れ親しんでいること。そのためには
 一定の取引経験年数が必要である。
A市場の特性を理解していることが必要で、場合によっては試験もありかもしれない。
Bロスカットが間に合わない可能性について納得しいていること。
Cそれによって未収金が発生した場合、その弁済についての紛議は両者間で原則解決するもの
 とする。
D証拠金倍率を引き上げた分増加する与信リスクについては業者が100%自身で負うべき
 リスクであることを十分理解し、判断すること。
Eそれを少しでも担保するためには、この特定個人投資家を保有する業者は自己資本規制比率
 の最低ライン140%を200%とかに引き上げることもありである。

法人でもド素人はいるし、個人でもプロはいる。これにより個人だが腕はプロであるという人からレバ規制のタガをはずしてあげるというものである。英国では、こうしたプロと認識される投資家は資産保護(正確には上限のある弁済、ペイオフ)の対象から外される。




Posted by 尾関高

プロフィール

尾関高

尾関高

1986年名古屋大学経済学部卒業。1988年サンダーバード経営大学院(アリゾナ州、米国)卒業。主に日短エクスコにて約9年間、インターバンクの通貨オプションブローカーを経験し、1998年からひまわり証券(旧ダイワフューチャーズ)にて日本で最初に外国為替証拠金取引をシステム開発から立ち上げ、さらに、2006年5月に、これも日本で最初にCFDを開始した。
その後米国FX業者でのニューヨーク駐在や、帰国後日本のシステム会社勤務等をへて、現在は、米国インテグラル社の日本支店に勤務。そのかたわら、本業のみならず、FXにかかわるさまざまな分野においても積極的に意見具申中。
拙著に、「マージンFX」(同友館、2001年2月)と「入門外国為替証拠金取引〜取引の仕組みからトラブル防止まで〜」(同友館、2004年6月)がある。。

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