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外国為替基礎講座〜通貨の価値とは何?(その3)

2010年07月16日(金)

戦後の国際通貨制度

 「通貨の価値とは何?」を理解するには、第二次世界大戦後に設立した「ドルを基軸通貨とする固定相場制度」にまで遡らなければならない。

終戦前年の1944年に連合国の代表が、アメリカのブレトンウッズに集まり、「国際通貨基金を創設し、為替相場の安定を図り、自由な貿易の発展を促進する国際通貨協定が締結された。(これをブレトンウッズ協定と言う)そこで、アメリカのドルを基軸通貨とする固定相場制を採用する事が決定された。

1929年の世界大不況により、1930年代にイギリスやアメリカなどが自国と植民地だけの経済圏を築くブロック経済圏を形成し保護貿易を採ったことが第二次世界大戦の原因となった事を反省し、自由に世界貿易が出来る体制をつくることが必要となり、そのために為替相場を安定的にする固定相場制が採用された。つまり、為替相場は自由な世界貿易の推進と国際経済成長に大きな役割と障害をもたらす事が国際的に認識され、国際通貨協力体制が構築された訳である。

通貨の価値

 世界の金保有の過半数を保有するアメリカのドルが基軸通貨として決定された。基軸通貨とは国際間貿易の決済通貨として使われたり、各国の外貨準備金として蓄えられたりする国際通貨の事である。それ以来米ドルは貿易の決済通貨として世界の全ての通貨と取引されることになった。

アメリカ政府は、基軸通貨として、米ドル35ドルと金1オンスをいつでも交換することを保証していた。つまり、アメリカの通貨であるドルの価値は金の価値という絶対的な価値を有していた。そして、各国の通貨は、固定相場制の下で決められた対ドル相場を維持することで間接的に金の価値という絶対的な価値を有していた。

変動相場制

 通貨の価値=金の価値の等式が、通貨の価値<金の価値の不等式になったのは、1971年の事。当時のニクソン大統領がドルと金の交換性を廃止すると発表してからである。これをニクソンショックと言うが、これをきっかけに「固定相場制の維持」が不可能となり、1973年に変動相場制に移行した。

金と同等の価値であった「通貨の価値」は絶対的な価値を失ったのである。

変動相場制に移った各国の通貨の価値は、当該国の価値評価となり、外国為替相場で表される事になった。

一般的に、経済が成長している国の通貨は強くなり経済が老衰期を迎えた国の通貨は弱くなる傾向がある。経済成長によりその国の電気、水道、鉄道、道路などの社会設備が完成し、殆どの国民に車、テレビ、冷蔵庫、洗濯機などの生活必需品が保有されるようになると、その後は内需が減退し経済成長は老衰期を迎える事になり、通貨は安くなる。

ユーロの問題点

 時代の変遷と共に各国の経済成長に大きな違いが出てきたことで固定相場制が崩壊した。しかし、欧州各国は固定相場制が崩壊した後で、もっと厳しい統一通貨制度(ユーロ)を導入した。変動相場制移行と全く逆の制度である。

ユーロ各加盟国は、経済不況の時などに通貨安など自国の経済力に応じた通貨政策を採る事が出来なくなると言う本質的な問題点を抱えている。ギリシャの財政破たんから顕在化した今回の問題にどのような解決が図られるか通貨当局の対応が注目される。

(終わり)




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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