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為替今昔物語

あるベテラン個人投資家の相談(1)

2003年08月22日(金)

■ベテラン投資家

 先日、ある投資家から数ヶ月ぶりに筆者に電話があった。彼はサラリーマン時代に株式投資をはじめ、定年退職後も趣味として株式や商品先物に投資を続けてきたという大正生まれのベテラン投資家である。初めて彼と出会ったのは、約2年前にさかのぼる。筆者の親しい個人投資家の紹介で、筆者が今年3月まで代表取締役を勤めていた会社で毎月開催していたセミナーに参加して頂いた。その時以来のお付き合いである。彼は50年近い投資経験を通じて「これからの投資は外国為替取引だ。」と感じて為替取引を始めた。セミナーが終わると数日してから、インターネットでリアルタイムにチャート分析をしたいと言って、ノート型のPCを買って会社へ持参してきた。早速、ソフトをインストールして操作方法を教えた。70歳を過ぎても新しいものに挑戦する彼の熱心さに敬服した。

■年に1回の大相場

 筆者は、当時、開催していた為替セミナーで、前半は筆者を含むインターバンクディーラー経験者達を講師として為替の勉強会を行い、後半は参加者相互の情報交換の一環として、参加者が交代で皆の前に立ち、為替取引について発表をする機会を提供していた。
「為替相場は年に1回位大相場がある。その機会に乗って取引するのがコツ。」為替相場に対する彼の持論である。彼が数十人のセミナー参加者の前で、黒板を使いながら得意げに彼の持論を話していただいた。その姿が今でも鮮明に思い浮かぶ。そこには70歳代後半になってもなお生き生きと勉強しているベテラン投資家の姿があった。事実、2001年12月〜2002年1月にかけての円安相場では、彼の相場感がまさに的中し、彼は得意の絶頂にあった。

■待ち合わせ場所

 電話での要件は「相談したいことがあるので会いたい。」ということであった。最近の状況をたずねると、数ヶ月前から身体の調子を崩して入退院を繰り返しているという。一人で歩くにも不自由である由。心なしか声にも元気がなかった。階段を上り下りする必要が無い場所という理由で、JR飯田橋駅近くにあるシニアワーク(高齢者雇用促進センター)の1階で待ち合わせることにして電話を切った。
約束当日、シニアワーク1階受付に行くと、彼は車椅子に乗っているものと予想していたが、意外にも彼は立って待っていた。今お孫さんに送って貰い着いたばかりとの事。手を繋ぎレストランまで一緒にゆっくり歩いて行った。

■為替クラブ

 「最近病院通いですっかりやせてしまった。」と言って彼は袖をまくって細い腕を見せた。為替相場を熱く語っていた面影はなく、病気で痩せてしまったことが自分ではどうすることも出来ず残念でならない様子であった。しかし、直ぐにやさしい顔となり昔を思い出すように「あの時は本当によかったね。毎月皆で集まって!!楽しかったね!!」と当時のことを懐かしそうに話し出した。「最近、○○さんや△△さんと会いましたよ。」と答えると、「会いたいね。また、皆と会いたいね。」としみじみとおっしゃる。「いま、投資家のための、投資家による、投資家の為替クラブ設立を提案していますよ。為替クラブが設立したら連絡しますね。そのときにまた皆と会えますよ。」と言うと、嬉しそうに「是非誘って下さい。」と答えていた。

■相談内容

 しばらく雑談をしていると、急に表情が暗くなり、おもむろに私が勤めていた外国為替取扱会社にある口座を閉鎖したいと言った。そして、「数ヶ月間病院に入退院を繰り返していたので、口座残高がどうなっているか分からない。口座を閉鎖するときに追加証拠金を要求されることは無いだろうか?」と不安そうな様子で聞いてきた。「例え、為替ポジションがあったとしても、最悪の場合を考えると為替相場がポジションと逆に行く場合である。その場合でも証拠金残高が必要証拠金額以下になると、自動的にロスカットオーダーが執行され、為替ポジションが自動的に決済されるため、預け金額以上の損失になることは無いので、追加証拠金の心配は全くありませんよ。」と説明すると、安心して直ぐに口座閉鎖したいと言う。

歩いて5分ほどの距離に会社があるので、直ぐに電話して、取締役に口座閉鎖申込書を持ってきて貰った。口座残高を確認すると、為替ポジションはゼロで、証拠金は約100万円残っているとの説明があった。その場で口座閉鎖手続きをして、証拠金は海外送金で受領することにした。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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