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為替今昔物語

ある投資家のケース(2)

2003年08月08日(金)

■前号のあらすじ

 筆者が懇意にしている個人投資家の言葉である。「少し長期的な観点から投資している口座では負けていないが、ディーリング目的でする口座では、上手くいっているときは面白いように儲かるが、あっと言う間に負けてしまう。為替取引は難しい。」彼は40歳台のサラリーマン。彼の投資スタイルは、為替の相場予測に基づく@中長期的な投資スタイルとA日計り中心の短期ディーリングスタイルを数社の取引会社に口座を開き使い分けている。そしてさらに前号では中長期的な投資を念頭においてロスカット注文の置き方をについて述べた。今回は、主として短期トレードについて述べる。

■日計りトレード

 彼の毎日の楽しみは、夕食後の数時間の為替トレーディングである。帰宅して食事、入浴を済ませて、午後9時または10時頃からが数時間の間「為替ディーラー」になる。為替ディーラーとは個人ディーラーおよび銀行ディーラーを問わず、市場相場を目の当りにすると直ぐに市場に参加したくなるのである。
 
彼の場合も例外でない。インターネットで取引口座にログインするとその時の相場水準ですかさず買いあるいは売りのポジションを持つ。ディーラーという者は、そもそも相場が動いて収益チャンスがあるにもかかわらず、為替ポジションを持っていないために稼ぐことが出来ない事をとても悔しく感じる人種である。直ぐ新規のポジションを持つことを「持たざるリスクの回避」というが、個人投資家には余りお勧めしない。なぜなら、プロと言われる銀行ディーラーでもディーリングで確実に儲けることができるのはほんの一握りのディーラーだけであるからである。

■よくあるパターン

 日計りトレードをする投資家は、少しの相場変動で一日何回となく取引をして稼ぐことを目的とする為、レバレッジが高くかつ手数料が無料か極めて安い為替業者と取引をするのが一般的。ところが、相場というもの常に上手くいくとは限らない。投資家の心理として、相場がポジションと逆方向へ行くとダメと解っていながら難平(ナンピン・・・為替をさらに買いあるいは売り、ポジションを増額する事)をしてポジションを2倍あるいは3倍にしてしまうことがよくある。途端に相場変動リスクは2倍あるいは3倍となり、少しの値幅でも自動的にロスカットにかかる可能性が大きくなる。

彼は、レバレッジが50倍の為替業者と取引をしている。50倍ということは100万円の証拠金で最高40万ドルまで為替ポジションを増加させることが可能だ。彼は日計トレードが思っているほど上手くいかない原因が分っている。それは「一旦相場が逆方向へ行くと、相場に熱くなる余り可能な限りポジションを増加させ、あっというまに自動ロスカットされる」からである。このように気が付けばレバレッジ一杯にポジションを増加していたというケースは彼だけが例外ではない。為替取引に慣れてくるとほとんど全ての投資家が多かれ少なかれ経験することである。ダメと解っていても難平をしてしまう。それが投資家心理である。

■休むも相場

 相場の世界に「休むも相場」という諺がある。市場じゃ決して逃げてはいかない。自分が取引したい時、いつでも市場はそこにある。過去の考えに囚われず、休むことで相場に対して冷静に立ち向かうことができる。さらに、自分にあった投資スタイルと取引会社をもう一度考え直すことも必要であろう。「ダメと解っていても難平をしてしまう」投資家心理を克服するには自己責任で強い意志を持つことが第一の条件であるには違いないが、必要であれば、取引会社を見直し、レバレッジが低い会社と取引することで自分に歯止めを掛けることも有効である。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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