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為替今昔物語

今後のFX業界についての考察・・・その2

2010年04月08日(木)

業界最大手「くりっく365」に参加

 業界最大手の「外為どっとコム(以下同社)」は、3月31日付けで株式会社東京金融取引所が提供する「くりっく365」に係る取引資格を取得し、近日中に同サービスの提供を開始するとのニュースリリース(PDF)を発表した。
筆者はこれを読んで、「あの外為どっとコムがくりっく365に参加するとは!」と思わざるを得なかった。

「くりっく365」は、2005年7月にFX取引を規制する改正金融先物取引が施行されると同時に東京金融先物取引所に上場されたFX取引であるが、同社の設立は、その3年以上前の2002年4月の事。当時、まだ「FX取引」と言う言葉も定着していない時代で、「外国為替証拠金取引」と呼ばれていたが、一般的な認知度は低かった。

FX取引は、現在では、主婦やOLなどにも認知される大きな市場に成長したが、その役割を果たしたFX会社の一つが同社だった。同社は、設立4年後の2006年2月に、業界では最初に口座数5万口座を突破するが、その1年後の2007年3月には10万口座、さらにその1年半後の2008年9月には30万口座と短期間に業績を伸ばし、長年業界最大手の地位を占めている(口座数は同社HPからの情報)。

くりっく365参加の意味

 東京金融取引所のFX取引「くりっく365」や大阪証券取引所のFX取引「大証FX」には、他社のFX取引には無い税制面での優遇措置がある。

個人投資家の場合、FX取引で儲けた利益(売買益+スワップポイント)は、雑所得として課税対象になるが、取引所FXは「申告分離課税にて一律20%」の税制優遇措置が適用される。
 筆者は、同社が、同社の個人投資家がこの税制優遇を受けることができるように、「くりっく365」に参加したものと思料する。

同じFX商品を取り扱いながら、税制優遇措置が適用される/されないの差別があるのは、「不公平である」と感じているのは筆者一人だけでば無いはず。

さらに、FX業者に課せられている「顧客証拠金の完全信託保全」も両取引所には課せられていない。「顧客証拠金の完全信託保全」は、業者の業務拡大にある程度の足かせになっているのも事実であろう。

このように、FX会社は不利な扱いをされている事実から、前号(3月4日号)で、「FX業界の将来は、くりっく365と大証FXの取引所取引だけになるのではないか!」とある業界関係者が、極論だがとの前提付きで、不安を紹介した。同社が「くりっく365」に参加を決定したことから、後に続く業者が続出しその不安が現実化する可能性もゼロでは無くなってきた。

FX取引を実需取引に活用提案を!

 FX業者は、現実に不公平面を嘆いてもしょうがない。FX会社は税制面の不公平には関係がないのは、法人取引の拡大が今後の課題となろう。

筆者は、FX会社に「輸出入業者に対して、FX取引を輸出入などの貿易取引において為替相場変動ヘッジとして活用することを啓蒙し、その市場を育成する」ことを提案する。

今まで、数社の業者に提案してきたが、残念ながら「輸出業者にFX取引の活用方法を啓蒙し、その市場を育成すると言う地道な努力」を惜しまない企業は「収益重視の経営姿勢」に相容れなかったようで、皆無だった。筆者は「FX取引は、外国為替取引である」との原点に立ち返り、FX取引が将来貿易取引などの実需取引に活用されることを期待する。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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