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今後のFX業界についての考察・・・その1

2010年03月08日(月)

当局の規制強化実施

 FX業界は、今年大波乱の年になりそうだ。当局の規制強化が本格的に実施されるからだ。
昨年8月1日に当局の規制が実施された「顧客証拠金の信託管理義務」が、6ヶ月間の経過措置が今年1月31日に期限切れとなり、2月1日から全てのFX会社は「顧客証拠金の完全信託化」が義務付けられた。FX業者は、資本金増額あるいは銀行借り入れなどの方法で多額の資金調達をしなければならなくなった。昨今の大不況下、資本増額も銀行調達も簡単では無い。資金調達面からの統廃合は加速されよう。また、今までの顧客証拠金増額の積極的な経営方針も、資金調達能力に応じ方針変更をする必要があろう。

今年8月1日からレバレッジ規制が実施され、レバレッジは最高50倍に、来年8月1日からは最高25倍となる。

FX会社にとって、この規制の方がつらいかもしれない。今までFX会社にとって大きな収益源となっていた短期間で多額の売買を繰り返すデイ・トレーディングが大幅に減るだろうと予想され、大幅な収益減少が懸念されるからだ。

FX業界の生き残りは取引所取引だけ?

 「レバレッジ規制完全実施後には、FX取引はくりっく365と大阪FXの取引所取引だけになるのではないか!」と業界の将来を悲観して極論する業界関係者もいる。「取引所取引には、店頭取引業者には無い、一律20%の分離課税、という税制面の優遇制度もある」ことも彼の理由の一つだ。

その事を懸念して、数年前からクリック365に参加しているFX業者もあると聞く。「何とリスクマネジメントが徹底している事だ」と感心する。昨年7月に開業した大証FXに既に10社が参加していると言う事実もFX業界の将来を暗示しているかもしれない。

勿論、彼は本当にそうなるとは思っていない。もし、それが事実になると、今まで確実に発展してきたFX業界が、一転して衰退に向かうのではないかと懸念するからだ。筆者も全く同感だ。

FX取引は取引所取引で無く相対取引

 筆者が何度も主張しているようにFX取引は、「相対取引」である。「オークション方式の取引所取引」では無い。くりっく365は、「オークション方式の取引所取引」では無い。投資家と東京金融取引所との「1対1の相対取引」である。同所は、過去に通貨先物を上場したが数年で上場廃止した経験がある。筆者が勝手に思っていることだが、同所は過去の経験を活かし、相対取引の「くりっく365」で業界に参入してきた。これが大正解である。しかし、弱点がある。筆者には、東京金融取引所が取引所と言う組織故に投資家との相対取引の当事者としての意識が弱いと感じられる。昨年発生した「南アフリカランド/円の異常相場取引」問題の幕引きが、「カバー銀行であるコメルツ銀行に対する処分」であった事からそれがうかがわれる。

 一方、大証FXは「オークション方式による取引所取引」である。取引所のFX取引だから「取引所取引」にこだわりがあったのだろうと想像する。しかし、皮肉にも、設立間もないと言うことを考慮しても、取引量の拡大に大苦戦である。FX取引は取引所取引では取引量の拡大に限界がある。

前述の業界関係者の懸念通り、将来、FX取引がくりっく365と大証FXだけになれば、両商品とも取引所が取扱うのでその商品性も限界があるため、FX業界の衰退は避けられない。そうならないためにFX業界の経営者の猛省が必要だ。

(続く)




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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