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ロスカット注文の活用

2003年07月11日(金)

■レンジ相場

 レンジ相場とは、一定の相場変動幅の範囲内で為替相場が上がったり、下がったりを何回と無く繰り返えす事をいう。前号(6月27日付け)で・・最近のドル円相場は短期間のレンジ(相場変動幅)で見ると117円〜120円、少し長期的なレンジで見ても116円から122円のレンジ相場で推移している。レンジ相場と割り切り、「ドルが上がったら売り」、「下がったら買い」を実行し、確実に収益を積み重ねるタイプの投資家にとっては、良い相場環境と言えるでしょう・・と書いた。過去2週間のドル円相場は依然としてそのレンジの範囲内で推移、レンジ相場と割り切って取引できる相場展開であった。では、いつまでレンジ相場が続くであろうか。為替予測で一番難しいのは「いつレンジ相場を外れるか」というように「時期を予測すること」である。

■後追いの解説

 というのは、為替相場の特徴で、レンジ相場が長ければ長い程レンジを外れた時の相場の勢いがつき、変動幅が大きくなる。そして、その時期は突然やってくるのである。そのきっかけは、米国の貿易収支や失業率などの経済指標の発表であったり、日本や米国の通貨当局または政府高官の相場に対する発言であったりする。しかし、相場が変動している渦中にはレンジを切れるかどうかは誰にも分らない。レンジを抜けると、為替評論家達は後追いで、その原因を解説する。しかし、大きな損失を抱えてしまっては、その原因を後講釈で解説されても全く無意味である。

■ロスカット注文

 そこで、活用したいのがロスカット注文である。ロスカット注文とは相場が予想に反して逆方向に行った場合、損失額を一定額におさえるためにする注文方法である。為替取引で常に勝ちつづけることは絶対に不可能である。とはいえ、たった1回の負けのため命の次に大切なお金を全て無くしてしまっては元も子も無い。相場予想が外れたときは潔くその負けを認め損失額を限定的にすることが重要である。そして、持高がゼロになることで冷静に相場動向を見つめ直すことができるのである。

■ロスカット注文の変更

 良くある取引パターンとして、いったん設定したロスカット注文を頻繁に変更することがある。為替相場がロスカット注文の価格に近づくと注文を変更してロスカット注文が成立しないようにするためである。損失額を決定することは、自分の相場予想を否定するように思い素直に認めたく無い人間心理が働くからである。そして、自分の相場予想が正しく、間違っているのは相場の方だと思うようになる。そうなると意地でもロスカットが成立しないようにロスカット注文を頻繁に変更するのである。個人投資家でこのような経験をしたことが無い人はいるだろうか?多分「その経験はありません」と答える投資家はゼロではないかと思う。それ程、皆が経験することである。

最悪のパターンは、ロスカット注文を変更するたびに損失額がますます大きくなることである。そうすると精神的な重荷になり、24時間相場が動いているので眠ることもできなくなる。そのうちに損失額が精神的に耐えられなってロスカットを実行するのである。それを経験して初めて当初設定したロスカット注文でロスカットを実行できるようになる。 

人間である以上誰もが経験する事。しかし、その経験は少ないにこしたことは無い。(勿論、為替ディーラーは別である。彼らは銀行内で制定された「外国為替ディーリングルール」に基づいて、ロスカットは機械的にしなければならないからである。ルール違反は為替ディーラー失格でありその職を失うからである。)ロスカット注文の出し方、実行の仕方は自分の投資スタイルに合わせて一定のルールを作る必要がある。

■ロスカット注文の出し方

 ロスカット注文を設定するときは、その価格が成立しない水準で設定する必要がある。即ち、ロスカット注文はレンジの外に置くことが基本。レンジの範囲内に置いてしまうと利益を獲得する前にロスカット注文が成立してしまう。長期的な投資スタンスの場合はレンジ幅を広く取り、ロスカットはレンジ幅から比較的離れた価格で設定。短期的なスタンスの場合は、レンジ幅を狭く取りロスカットはレンジ幅に比較的近い価格を設定することがコツ。長期的なスタンスの場合は十分な証拠金を預けておくことも忘れてはならない。

■利益確定の為のロスカット注文

 ロスカット注文を相場変動に応じて逐次変更していく方法もある。利益確定のためのロスカット注文である。最近のユーロ円相場は136円から140円まで一方的にユーロ高になった。例えば、当初136円でユーロを買ったときにロスカットを134円50銭に設定したとする。相場が138円に上昇したときにロスカット注文を137円に変更するのである。そして相場が139円に上昇したら、ロスカット注文を138円に変更するのである。ユーロ円が133円台まで下落した時に138円で利益が確定する。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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