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FXダイアリー

FX業界に潜む歪み(1)

2009年07月23日(木)

本FX業界にはいろんな意味でのバランスの崩れとか歪みとかがあると常日頃感じています。それらについて日ごろ気になっている点について触れてみたいとおもいます。

■カウンターパーティの開示

普通、カバー先金融機関は開示しないものだが、日本だけ開示を義務付けられた。米国においては、取引先と開示しないという趣旨の同意書を交わしている例がほとんどである。特に営業目的で銀行名を持ち出すことは拒否される。日本とは、「マ逆」である。当時この規制が公になったときは銀行業界からもある程度クレームはあったと思うが、結局押し切られた。これで誰かが得をしただろうか。悪徳業者を見分けることができただろうか。本来金融庁や協会にカバー先を報告するだけで十分である。今でも通常の取引銀行(預金、資産とかを管理する銀行)とFXの取引をする相手銀行をごちゃ混ぜにして開示するHPを見ることがあるが、こっちのほうが問題ではないかと思うが誰も議論しない。

PBスキーム上の決済相手とならないカバー先も開示義務を負うのは、取引先の定義の拡大解釈による。

■スワップをTFXが先頭をきってチョイスにしたこと。

裁定理論無視

 裁定理論を無視していることは明らか。どちらかにポジションが大きく傾くと、その反対側のポジション(ロングに対してショート)を持つ側が大きなしわ寄せ(多くの場合得をする)を食らうことになる。海外のファンドで、この業者ごとにシザースプライス(売り買い逆転)になっていたり、インターバンク市場のレベルよりはるかにいいレートがでたりする“スワップの歪み”に注目している連中がいる。私も時々NYで、日本のこのスワップチョイスとか市場と大きく乖離した現象は、ほんとうにそうなのか、なぜ日本は取引所も含めてそういう市場を歪めるようなことをするのか、アービトラージジャーが怖くないのか、と聞かれることがある。私の答えは、仕様をデザインするスタッフに理論とか、裁定の概念がないか、それらをリスペクトする価値観がないのではないかと答えている。「アビトラしてもいいかな」と聞かれると、「どうぞ、そうでもして、結果を実感しない限り歪みを直そうとはしないだろうから」と答えている。スポットスプレッドがタイトになれば入りやすくなる。

私が考える本来の形

 本来、取引所は手数料のみが収益であり、売り手と買い手の取次ぎのみを行い、ポジションをためてそこに利益を囲わないという考えであるだろうから、スワップに関しても、日締めでグロスのロングとグロスのショートを別々にマーケットメイカーでロールしてそのコストをそのまま顧客に付与するのが本当の意味での「公正」な処理だと思う。先物スタイルのため取引データ上でてこないが、本来ロールも顧客の取引の一部だからである。いわゆる“アンコ”(100ロング、80ショートだと80がアンコと呼ぶ部分)になっている部分を顧客に還元するなら、それは顧客サイドではなくてマーケットメイカーにしておかないと、裁定理論上歪んでしまう。もしくはアンコになった部分はあえて取引所の利益にしてしまうか?インターバンク側でも、スワップで100のBuy/Sellと80のSell/Buyを同時にするからといえば、80分がフリーランチになるので、その分スプレッドは狭くしてくれるはずである。

本当に入ってくるかも

 いまのやりかたは、取引所も、それに追随しだした一部のスワップチョイス業者もアビトラージャーがいない間は気にも留めないが、一旦大きなポジションでアビトラされ始めると続かない。今までは、スワップをアビトラしたくてもスポットのスプレッド、つまり取引コストが高かったので入れなかったが、1ポイントスプレッドとかになると、そのコストも限定的でコントロールしやすいので入れるのである。もうすでに小さく入ってきていることはまちがいない。

>>「FX業界に潜む歪み(2)」はこちらから




Posted by 尾関高

プロフィール

尾関高

尾関高

1986年名古屋大学経済学部卒業。1988年サンダーバード経営大学院(アリゾナ州、米国)卒業。主に日短エクスコにて約9年間、インターバンクの通貨オプションブローカーを経験し、1998年からひまわり証券(旧ダイワフューチャーズ)にて日本で最初に外国為替証拠金取引をシステム開発から立ち上げ、さらに、2006年5月に、これも日本で最初にCFDを開始した。
その後米国FX業者でのニューヨーク駐在や、帰国後日本のシステム会社勤務等をへて、現在は、米国インテグラル社の日本支店に勤務。そのかたわら、本業のみならず、FXにかかわるさまざまな分野においても積極的に意見具申中。
拙著に、「マージンFX」(同友館、2001年2月)と「入門外国為替証拠金取引〜取引の仕組みからトラブル防止まで〜」(同友館、2004年6月)がある。。

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