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為替今昔物語

スワップ金利は金利ではない

2008年12月11日(木)

マイナススワップ金利

 ある投資家からの相談である。「ドル円買持ちなのにスワップ金利を取られた。何故、スワップ金利が取られるのか?」多くの投資家が同じ疑問を抱いているに違い無い。
 ユーロ/米ドル、ユーロ/英ポンド、カナダドル/米ドルなどの他国の通貨ペアを取引している投資家は理解していると思うが、日本円がらみの通貨を取引している比較的取引経験が浅い投資家には「金利なのに何故払うのか?」疑問が生じるのは無理もない。そもそも金利でマイナス金利を適用したのは、1980年代の後半の一時期に、スイス中央銀行が、他国から流入した資金にマイナス金利(Negative Interest)を付けたことがあったが、その時以外にはない。
 FX業界で、通常「スワップ金利」と言われているものは、金利ではない。金利ではないのでマイナスになるのは不思議でない。外国為替市場では、それを「スワップポイント」と言う。スワップポイントと表現しているFX会社も少なくない。

スワップポイントとは

 外国為替相場は、FX取引で提示される相場(取引日の2営業日後に通貨交換を行う外国為替取引の相場・・これをスポット相場と言う)の他に、先渡し相場(取引日の3営業日以降の任意の日に通貨交換を行う外国為替取引の相場)がある。
例えば、ドル円相場で、2営業日の1ヶ月先に通貨交換を行う先渡し相場が、スポット相場と同じとする。この場合、スポット相場でドルを買い、同レートで1ヶ月先の売り取引をすると、ドル金利が円金利よりも高い場合、1ヶ月間その金利差分を相場変動リスク無しで儲けることができる。
 金融市場では、リスク無しで儲けることができる取引機会があれば、ディーラー達が直ぐにその取引をするので、その取引は即座に存在しなくなる。この場合、1ヶ月の先渡し相場がドルと円の金利差分だけ安くなるまで、スッポト買い/先売りの取引がつづく。
 この、スポット買い/先売り取引またはスポット売り/先買い取引のように通貨の交換日が異なる売りと買いまたは買いと売りの二つの外国為替取引を同時に行う取引をスワップ取引と言う。スワップ取引は、通貨交換日が異なる外国為替相場の差額で取引される。スワップ取引で取引される相場をスワップポイントと言う。

FX取引で適用するスワップポイント

 FX取引の売買相場は、取引日の2営業日に通貨交換が行われる取引相場(スポット相場)である。為替持高を翌日に持ち越すと、通貨交換日も一日延長し、決済取引をしたときの通貨交換日と同じ日に調整しておく必要がある。
 即ち、投資家が買い持高を持ち越す場合、投資家は、持ち越し日にFX会社と翌日通貨交換を行う外国為替の売り/2営業日後に通貨交換を行う外国為替の買いと言うスワップ取引をすることを了承しているのである。FX会社としたスワップ取引の相場差即ちスワップポイントを、投資家が受取るか支払って、通貨交換日を調整しているのである。

ドル金利市場実勢

 100年に一度の金融危機により、銀行間の短期資金市場が大混乱になっている。そのため、資金調達が困難になる銀行がでてきて、国際金融体制崩壊の危険性が生じた。その対応として、主要国の中央銀行が米ドルを市場に大量に供給した。その結果、10月末から米ドルの短期金利が0.3%台にまで低下し、日本円金利との逆転現象が生じ、スワップポイントに逆転現象が生じたのである。
 12月8日現在の各国の政策金利は、日本=0.3%、米国=1%、スイス=1%、英国=2%、ユーロ圏=2.5%など他国の金利は大幅に低下し、日本との金利差が急激に縮まってきた。さらなる低下の可能性を予想している者もいる。昨今の為替市場や資金市場は、市場不安から不安定な相場展開が続いている。スワップ市場のオファーとビッドのスプレッドも不安定になるもあるため、投資家は為替持高買い持ちでも売り持ちでもスワップポイントを払わなければならない事態も生じる。 従来のスワップ狙いのFX取引戦法(キャリー取引)は、当面つらい日が続く。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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