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為替今昔物語

顧客にする商品説明とイレギュラー対応

2008年09月10日(水)

■銀行定期預金先日付け解約手続き

 先日、3ヶ月定期預金の期日前解約手続きをしに地元の銀行に行った。その銀行とは通常金利より高い金利の定期預金をキャンペーンしていたので、初めて取引をした。
 長いこと待たされてから窓口に行った。総合口座通帳の定期預金記載のページを開き、「満期日前だが、定期預金の解約手続きをしたい」と担当者に告げた。満期日前に、先日付けで定期預金を解約し、元利金を普通預金に入金する事務処理を期待していた。先日付け処理とは、未来の日付けで、前以て事務処理をすることを言う。筆者が勤務していた銀行では、満期日の1ヶ月前から先日付け手続きが可能だ。

■自動継続定期預金

 ところが、「この定期はキャンペーン定期なので、原則通常金利になりますが3ヶ月間継続していただくことになっていますので、解約できません」と担当者に言われた。「と言うことは、6カ月間後でなければ解約できないのか?」と聞くと、「そうです」と言う。しかし、「満期日当日にいらっしゃれば解約できます」と担当者は付け加えた。「満期日当日に銀行にくる時間があるかどうか分からないので、今日、その手続きにきた。預金する時に自動継続預金と言う説明を受け承知している。しかし、自動継続とは、預金者が満期日までに特に何もしなければ自動的に定期預金が継続されると理解している。つまり、継続するか解約するかを決めるのは預金者であり、銀行ではない筈。預金をする時に、キャンペーン金利で3ヶ月、通常金利で3カ月、合計6ヶ月定期だと言う説明は聞いていない」と言うと、担当者は「ちょっとお待ち下さい」と言って後ろの席の同僚と相談していた。

■イレギュラー手続き

 間もなくして、「分かりました。手続きをしますので、こちらに住所と名前を書いて下さい」と言って用紙を差し出した。一瞬、「文句を言ったので応じてくれたのかな」と少し申し訳なく思い、「満期日当日しか解約手続きができないと言う銀行の決まりがあるなら、その日に改めてきても良いよ」と言うと、「いいえ、大丈夫です」と言って事務手続きをして通帳を返してくれた。
 待合室の椅子に座り通帳を確認すると、満期日付けで定期預金の解約記帳がなく、普通預金の入金記帳も無かった。どのような処理をしたのか確かめようと思ったが、担当者はお客さんと応対中であった。
 改めて通帳を見ていたら、「なるほど!」と納得した。当初の自動継続定期預金を条件変更して自動解約定期預金になっていたのだ。「そうか!この銀行には先日付け処理という事務処理方法はないのか?それ故、当初の自動継続を自動解約に変更する手続きをしたのか」と理解した。極めてイレギュラーな手続きをいとも簡単にしてくれたことに感心した。が、同時に「キャンペーン金利付き自動継続定期預金」と言う本部が決めた商品設計を、支店の一担当者がいとも簡単に条件変更ができる事に、この銀行の事務処理の徹底に不安を覚えた。筆者は、説明の不正確さから窓口担当者は契約行員であり、相談した相手が正行員であろうと想像した。

■社内教育の重要性

 筆者は当初の預金条件を変更することまでは期待していなかったので、もし、担当者が「この定期預金は自動継続になっていますが、満期日以降いつでも解約できますから、満期日以降ご都合の良い日に手続きをしていただけますか?」との説明があれば、筆者も納得しただろう。しかし、契約行員なので、十分な説明ができなかったのではないかと推察する。

 規制緩和により、銀行では多種多様な金融商品を取り扱うようになった。それだけに、契約行員または正行員問わず従業員には、通り一編の商品説明ではなく、徹底的な社内教育を通じて商品知識の徹底を図る必要がある。経営者はコスト削減のために社内教育費を削減することは逆に銀行の体質を弱体化することを自覚することが大切だ。同じことは、FX業者の経営者にも言える。投資家の質問に的確に答えられる従業員を育成することは、投資家の信頼を得る最低条件である。社内教育費を有効に使う業者だけが、業者間の熾烈なサバイバル競争に勝ち残ることができる。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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