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FX取引証拠金保全の仕組み(その1)

2008年01月16日(水)

■FX取引の投資家保護制度

 銀行が破綻した場合、預金者保護制度により、預金者は預金保険機構から1千万円を限度として、預金保険金を払って貰えることは多くの投資家がご承知の通り。証券会社が破綻した場合、投資家保護基金制度があり、投資家は同じく1千万円を限度として、日本投資者保護基金から、証券会社に預けた有価証券や現金などの財産を補償して貰える。

 しかし、FX取引には、このような投資家保護制度は無い。それだけ、投資家は業者の選別に十分留意する必要がある。FX業界としては何らかの投資家保護制度の必然性はあると思う業者も少なくないと思うが、現在のところ、その実現性は低い。昨年、エフエックス札幌やアルファエフエックスの突然の倒産で明らかになったように、まだ経営基盤が安定していない業者があることも、投資家保護制度の設立に、業界全体のコンセンサスが得られない理由の一つであろう。

■証拠金信託保全の必要性

 では、投資家の自衛手段として何が考えられるであろうか。業者の経営状況業者の公開情報に頼るしかないが、昨年11月に「駅前留学」で有名な株式会社ノヴァが突然破産したケースがあり、公開情報を信用することが必ずしも十分では無い。同社は株式上場企業である。上場企業ということでも信用することが出来ないとなると他に何があるだろうか?
 筆者は証拠金の信託保全がその解決の一つであろうと思料する。しかし、証拠金信託契約には業者により個別性が強く色々な信託契約が現存し、保全範囲に違いがある。本号と次号で、証拠金信託契約について、少し詳しく解説する。

■証拠金信託契約

 個別の証拠金信託契約の内容については、契約の秘密保持があり、具体的に述べることは不可能であるが、一般的に信託契約書では下記内容が規定されるものと思料する。
(1)委託者:FX業者、(2)受託者:信託銀行、(3)受益者:A元本受益者・・委託者の口座保有者、B収益受益者・・委託者 (4)信託の目的:委託者の顧客預託金の管理・運用 (5)信託報酬:信託銀行の手数料、(6)当初信託元本、(7)信託開始日、(8)信託終了日、(9)顧客預託金の増減による信託金額の追加および一部解約時期 (10)信託管理人・・など
契約の当事者:委託者、受託者(なお、信託管理人も含めて3者契約による信託契約もある)

■信託銀行の役割

 信託銀行は信託の目的に従い、顧客預託金の管理・運用を行うと言う重要な役割を担っている。勿論、銀行預金ではないので、運用元本を保証している訳ではない。信託銀行では、金融機関同士が短期の資金を融通しあうインターバンクコール市場の有担保コール(オーバーナイト)で資金運用しているものと、筆者は信託銀行勤務経験から思料する。有担保コールとは、国債や公社債などを担保とした安全性が高いコール取引である。運用元本で損失を被ることは殆どない。運用レートは0.3%〜0.4%程度である。この運用益はFX業者の収益となるが、信託報酬がこの収益よりも高ければ、FX業者のコストとなる。
顧客預託金の完全性が高い信託スキームほど信託銀行の業務が増えるため信託報酬は高くなる。次号では、信託スキームの違いについて説明する。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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