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為替今昔物語

FX業者相次ぐ不祥事件〜懸念していた事が現実に

2007年11月09日(金)

■アルファエフエックス突然事務所閉鎖

 びっくりするニュースが飛び込んできた。11月5日付金融庁の発表である。FX業者のアルファエフエックスが、ホームページを閉鎖し、電話に出ない旨の情報が複数寄せられたことを受け、同社所在地に調査を行った結果、業務を行っているか否かを確認できない状況にあり、同社を代表する役員の所在も確認できないとの事。こんな事があって良いものであろうか?FX業者の経営者として失格であろう。この事は、投資家に対するFX業界の信頼を失墜するもので、FX業界の健全な発展に大きな障害となり、大変残念な出来事だ。
 なお、6日付けで金融庁は、「同社を代表する役員の所在が明らかになり、営業所閉鎖の理由、今後の業務継続体制、顧客取引状況および顧客預かり資産の管理状況などの報告提出を命じた」と発表している。
 詳細は近日中に判明すると思うが、同社が法令に定める「顧客の証拠金の分別管理」を遵守していたか否かが最も気になることである。先月FX業者エフエックス札幌が倒産し、個人投資家が最大の被害者となった事件があっただけに、相次ぐFX業者の不詳事件は残念である。詳細がまだ判明していない現在は、顧客への被害が少ない事を祈るばかりだ。

■エフエックス札幌倒産

 10月22日にFX業者エフエックス札幌が、債務超過に陥ったとして、札幌地方裁判所に破産申し立てを行った。筆者が、現在約120社あるFX業者のうち業界で生き残れない業者が出てくるものと常々懸念していた事態が現実となった。 同社の預かり証拠金は、今年6月現在で、約25億円、口座数は828。負債総額は約23億円と報じられている。
 同社は、米国のサブプライムローン破綻の問題から急激な円高になったことを原因として、自己売買取引に失敗し巨額の損失を発生させたものと報じられている。 貸借対照表の負債項目には銀行などから借入金は無く、その殆ど全てが顧客からの預かり証拠金である。つまり、筆者の勝手な想像であるが負債総額約23億円はその殆どが自己売買取引によるものではないだろうか?
  同社は07年3月期(決算期変更により、7カ月間の決算)、当期利益1億4,900万円を計上。つまり、1ヶ月平均2,000万円以上の利益をだしている。これも筆者の勝手な理解であるが、自己売買収益が、その大きな割合を占めているのではないだろうか?そして、23億円の債務超過を発生させる過程では、収益がでるポジションを決済し、含み損を抱えたポジションは未決済のままキャリーしていたのではないだろうか?そして、次第に含み損を抱えたポジションが大きくなり、急激な円高相場で、含み損が大きくなりすぎて、ポジションを維持できなくなったのではないだろうか?

■杜撰な会社経営

 筆者は、自己売買取引を決して否定する訳ではないが、経営者は「自己売買取引は手っ取り早く収益を上げることができる反面、経営破たんする可能性が大きい取引」であることを十分理解している必要がある。そして、会社の資産状況と期間収益の範囲で処理できる損失限度額を基にした社内為替ディーリング基準を制定した上で、為替ディーリングを熟知したトレーダーに取引させなければならない。さらに経営者自らが、リアルタイムで収益状況、ポジション状況を常に確認しなければならない。
同社にはそれだけの専門性があっただろうか?大いに疑問である。顧客資産25億円の殆どの金額に相当する23億円の債務超過をだした経営は杜撰経営以外に何物でもない。FX業者の経営者は顧客から資産を預かっていると言う責任を全うすべきである。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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