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2007年FX市場のさらなる発展のための課題(その4)

2007年03月14日(水)

■日興コーディアルグループ不正経理問題

 3月10日付け時事通信によると、東京証券取引所は、株式会社日興コーディアルグループの株式について、14日までに上場廃止を決定する方針を固めたという。同社の株式は、昨年12月18日から管理ポストに割り当てられている。同社の平成17年3月期および平成18年3月期の有価証券報告書に虚偽記載が認められたからである。当該期間の決算で利益を水増し計上したため、一般的に不正経理問題と言われている。同社の不正経理には、同社の元社長や同社の子会社日興プリンシパルインベストメントの元社長等の経営トップの関与が認められている。同社は、100%子会社として、金融市場の担い手である日興コーディアル証券を有しているだけに、同社が上場廃止になれば、投資家の信用を失うことになり、金融市場にとって深刻な問題だ。同証券はFX業務にも参入している。FX市場にも大きな問題を提起している。

■ある投資家の悩み

 ある投資家の悩みである。「米国大手商品取引業者レフコの破綻で、FX業者信用について疑問を持つようになった。そして、今回、日興コーディアルグループが、有価証券報告書に利益を水増ししていることを知り、金融市場そのものが信じられなくなった。僕は、FX取引は投資商品の中で最も優れた商品だと思っている。そして、FX取引が好きだ。しかし、安心してFX取引できる業者をどこか、何を判断基準にするか、分からない」
 FX市場のさらなる発展のために解決すべき課題である。

■投資者保護基金

 FX取引は相対取引であるため、顧客証拠金は100%取引業者信用となる。それだけに何らかの投資家保護制度がFX業界に求められている。証券業界には投資者保護基金がある。日本証券業協会のHPによると、「投資家保護基金は、証券会社が破綻したときに、顧客分別金に一部不足額が生じた場合など全額の返還ができなくなったときに、お客さま一人あたり1000万円を上限として、その不足額を補償する機関」である。投資家からは、FX業界にも同様な基金の設立が要望されているが、残念ながら未だ設立されていない。

■信託区分管理

 FX業者は、金融先物取引法で、顧客資産を業者の自己資産と区別して管理することを義務付けられている。区分管理方法として、顧客資産を銀行に預けている業者と信託銀行に預けている業者がいる。顧客資産は信託銀行に預けられている方が安全性は高い。信託銀行に預けられた顧客資産は、業者と信託銀行の信託契約により、業者が破綻した場合、信託銀行に預けられた顧客資産は、顧客に返還されるからだ。レフコの事例のように一般債権になることは無い。
最近、顧客資産の安全性を意図して、信託銀行で区分管理をする業者が多くなってきた。信用がある業者ほど信託区分管理を、積極的に取り入れている。

■重要な信託銀行の役割

 信託口座の残高を、証拠金、為替持高の評価損益、スワップ金利、未払い手数料を加減して、口座残高の調整を行う時期は、業者と信託銀行の信託契約により違うが、現状では、一日一回行う業者と一週間に一回行う業者がある。
現行の信託契約では、一般的に信託区分管理をしているからと言って、顧客資産が100%安全とは言えない。信託口座の値洗い金額は、業者からの申告に基づいて行われており、信託銀行が全ての顧客口座を確認して残高調整をしているのではないからだ。業者が顧客資産額を、故意に少なく申告することを防ぐ方法がないからだ。なお、一部の信託銀行では、月に一度は全顧客資産額を確認している。信託銀行がFX業界の発展に果たす役割は大きい。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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