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為替今昔物語

外国為替証拠金取引会社の業務形態(その3)

2005年08月19日(金)

■取引所為替証拠金取引(通称:くりっく365)

1.取引所為替証拠金取引とは

 取引所為替証拠金取引とは、公設市場である東京金融先物取引所で取引される外国為替証拠金取引のことを言う。外国為替証拠金取引は、法的規制が無かったことから、投資家と一部悪質業者の間でトラブルが多発し社会問題化していた。そのため何らかの法的な規制が必要であるとの意見が大きくなってきた。金融庁は、外国為替証拠金取引を金融先物取引と同様の性質を有するのディリバティブ取引であると規定し、金融先物取引法を改正して外国為替証拠金取引を同法で規制することにして、去る7月1日から実施した。

法的規制の実施日にあわせて、金融先物取引法に基づいて設立された東京金融先物取引所では、「取引所為替証拠金取引」を開始した。一対一の相対で取引される外国為替取引が取引所で取引されることは画期的である。マーケットメーカーの存在が外国為替の取引所取引を可能にした。
 

2.マーケットメーカー

 取引所為替証拠金取引には、ゴールドマンサックス証券、ドイツ銀行およびUB銀行の3金融機関がマーケットメーカーとして参加している。マーケットメーカーの役割は、外国為替市場に外国為替相場を呈示し、取引注文に応じることである。上記3金融機関は、インターバンク市場で100万通貨単位の取引に対して呈示する相場(売値と買値)を、1万通貨単位の取引である取引所為替証拠金取引に提示し、取引注文に応じるのである。なお、金融機関は業務リストラのため外国為替取引業務を縮小する傾向にあるが、上記3金融機関は外国為替取引に積極的な金融機関であり、多くの大手プリンシパルのカウンターパーとなっている。その為1万通貨単位の取引に外国為替市場実勢の相場を呈示することが出来るのである。
 

3.取引の仕組み

 取引を始めるには、取引所為替取引の取扱業者に連絡をとらなければならない。現在、取扱業者はエース交易、オリエント貿易、コスモ証券、三貴商事、スターフューチャーズ証券、東京コムウェルの6社である。投資家は、取扱業者から商品説明・リスクなどの説明を受けてから、取扱業者に取引口座を開設し証拠金を入金する。

 投資家は取扱業者が提供するインターネット取引システムの画面でマーケットメーカーが呈示する最も安い売値と最も高い買値をリアルタイムでチェックすることができる。そして、投資家は、電話あるいはインターネット取引システムを使い、取扱業者を通じて為替売買注文を取引所出す。投資家が出した売買注文は、投資家にとって最も有利な相場を提示したマーケットメーカーと取引が成立する。なお、顧客との為替取引相手は、相場を提示したマーケットメーカーでもなく、また注文を取り次いだ取扱業者でもない。為替取引相手は取引所である。

投資家が入金した証拠金は、金融先物取引法に基づき取扱業者から取引所に預託される。従って、取扱業者が倒産しても、投資家の証拠金は取引所で分別保管されているため全額保護される。

スワップコストは受取、支払とも同額が適用されるので、非取引所取引よりも投資家にとって有利である。(非取引所取引では、例えば、1万ドルにつき受取は107円、支払は110円というように異なる金額が適用される)手数料は取扱業者によって違うが、片路4銭から10銭程度である。
 

4.取引所為替証拠金取引の現状

 取引開始月(平成17年7月)の取引所為替証拠金取引の1日当り平均取引量はドル・円162万ドル、ユーロ・円33万ユーロ、英ポンド・円114万ポンド、豪ドル・円43万ドルである。スタートしたばかりとはいえ、取引所取引にしては取引量が少ないイメージを受ける。取扱業者が6社と予想外に少なく、大手のプリンシパルが取引所為替証拠金取引に参加していないことが、取引量が予想以上に少ない主な原因であろう。
 
筆者が銀行在勤中の1989年に東京金融先物取引所で日本円・米ドル通貨先物取引が開始されたが、予想した通りその取引量はいまだに極めて少ない。当時、筆者は通貨先物は外貨建て金融資産のヘッジ目的以外では必要性が極めて少ないと思ったからである。取引所為替証拠金取引が日本円・米ドル通貨先物取引の二の舞にならぬように、投資家および取扱業者に対して魅力ある商品にするよう取引所の努力に期待する。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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