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為替今昔物語

外国為替市場の健全なる発展に向けて(2)

2005年06月27日(月)

■ある電話相談例 

 昨年9月下旬の事。筆者は一時退院し自宅にいた時、ある地方在住の女性投資家から電話相談を受けた。彼女の相談内容は、「最近、ある会社と外国為替証拠金取引をしていたが、取引していた支店が閉鎖になり本社と取引することになった。また、担当者と電話連絡が取れなくなった。どうしたら良いだろうか?」というもの。話の内容は下記の通りであった。


○ 約1年ほど前に外貨投資をしないかという電話勧誘があった。
○ 興味を示すと、直ぐに遠い自宅まで集金にきてくれた。200万円を預けて口座を開設した。
○ ドル/円を買ったが、すぐに円高になり追加証拠金が発生したので、証拠金を増額した。その繰り返しで気が付くと預け金総額は数千万円になった。外貨ポジションは最大140万ドルになったこともある。
○ 外貨ポジションを現在の相場で決済し、口座を解約すれば1,000万円程度の残高がある。

■経営破綻

 筆者は、「個人で口座解約や返金を交渉しても限界がある事。金融業務に精通している弁護士と相談して解決する事」をアドバイスした。直ぐに弁護士から内容証明を出して口座解約と返金を要求した。その時点で、弁護士は東京の本社は業務を継続していることを確認している。それから間もなく弁護士宛に会社の弁護士から「会社は経営破綻し、清算する」という連絡がきたそうである。数ヶ月前に同社の弁護士から債権額の確定と債権額の数%に当たる会社資産の分配をするとの連絡がきたが、未だに履行されていないとの事。

■被害者数の増加

 2003年11月に沖縄に本社があった「フォレックス・ジャパン」が経営破綻した。外国為替証拠金取扱業者の破綻第一号である。約5000人の投資家が総額200億円のうち125億円の被害を受けた。本件は新聞にも採りあげられたので、ご存じの方も多いに違いない。しかし、新聞記事には取り上げられていないが前述の会社のように経営破綻したため被害を受けた投資家は依然として多い。

■改正金融先物取引法施行

 来る7月1日から改正金融先物取引法が施行され、外国為替証拠金取引業者は、7月1日〜12月31日までに監督官庁に「金融先物取引業者」として登録しなければならない。資本金5,000万円以上なければ登録拒否要因となる。

外国為替証拠金取引に関しては、法的な規制がないことから取引業者と投資家の間でトラブルが急増してきた。裁判にまでケースもあり社会問題化してきた。外国為替証拠金取引は、先物取引と同様に投資家が業者に証拠金を預けて取引をするという仕組みを有している。そのため、金融先物取引法のデリバティブ(金融派生品)取引の一つであると規定し、同法で外国為替証拠金を規制対象とすることなった。

■法規制後も注意が必要

 今般の法規制により、業者は「銀行の外貨預金のようなもの、とあたかも元本が保証されているような説明をする事」および「金利が高く必ずもうかりますよ、などと誤った情報を提供して勧誘する事」などは禁止される。また、投資家から要請されなければ、電話や訪問による強引な勧誘も禁止される。法規制により、このような被害が根絶されることを期待する。

しかし、悪徳な業者はより巧妙になる危険性があるので、注意が必要だ。最近、上記の女性投資家と電話で話した。その会社を退職した担当者から彼女に連絡があったそうだ。「大変申し訳ない。自分達も退職させられた。ご迷惑をおかけしたお客さんの為、少しでもお役に立ちたいと思い仲間と一緒に会社を作る予定」との事。筆者は「彼らには被害者の名簿がある。二次被害の危険性がある」と感じたので、「彼の言葉を信用して、新たにお金を預けることが無いように」とアドバイスした。

いままで、複数の被害者から相談を受けたが、被害にあった全員が「担当者はとても親切で良い人」「担当者の意見を信じて損を取り戻したい」と言う。このような会社の担当者は会社のマニュアル通りに営業しているだけである。決して投資家の利益を考えている訳ではない。巧妙なセールストークを信用する人がいる限り、法規制が整備されても、悪徳業者を完全に排除することは不可能である。業者は目立たないようにより巧妙になるだけである。うまい話には絶対に乗らないように気をつけたいものである。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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