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為替今昔物語

業界の問題点と対処法(その1)

2004年01月24日(土)

■業界の問題点

 外国為替証拠金取引が社会的に認知されると共に、トラブルの発生件数も飛躍的に増えていることから、最近、新聞や雑誌などでことさら被害の深刻さ取り上げ、為替取引そのものが危険な商品であると報道されていることが気になる。法的な規制が無い業種だけに悪質な業者が参入しやすく、マスコミが採り上げる材料としては格好な対象となっていることは否定できない。

しかし、外国為替取引は株式投資と比較して市場の透明性、流動性が高く、外貨預金と比較してコストが極めて安いく魅力的な投資商品であることは間違い無い。為替取引を投資手段の一手法として取り入れている投資家も多い。確実に稼ぐ投資手法を確立している勉強熱心な投資家も多い。自己責任で投資するならば決してリスクが高い商品ではない。一部の悪質な業者の為に業界全体が投資家からの信頼を失うという事態は絶対に避けなければならない。

今まさに投資家から信頼されるかどうかの分岐点に立っている。各取引会社が単に自社の利益を追求することでなく、外国為替市場の健全な発展のためどのような役割を果たさなければならないかを真剣に考え、実行すれば、取引口座数は今の数十倍に増加することも不可能ではない。その為にどうしたらよいか?そのヒントは筆者が新入社員(信託銀行では行員でなく社員という)業務研修の時に学んだ事にある。

■人はなぜ働くのか?

 新入社員研修最後の授業「自由討論」の時、人事部から与えられた討論の「テーマ」である。我々の中から議長を選出しテーマについて全員が自由に意見を述べあうという課題。いきなり「人は何故働くのか?」と聞かれた時、あなたならなんと答えるだろうか?

議長に指名された同期生は、しばらく考えた末「食べるために働く」と答えた。二人、三人と議長から指名された者も少し躊躇した上で「食べるために働く」という事以外思いつかない様子。このようなテーマを与えられた時に一番困るのが議長。議長が少し困惑した表情をしたのを見て、議長の為に筆者ができることが無いかと思った瞬間には手を挙げていた。

■銀行の使命

 我々新入社員30数名は、4月1日の入社日の翌日から約一ヶ月間銀行の研修センターに泊り込み、銀行とは、銀行の役割とは、銀行の業務内容などこれから銀行員として業務を遂行するのに必要な知識を徹底的に教え込まれた。その中でいまでも筆者の記憶に残っていることは「銀行の社会的役割」と「銀行の公共的使命」である。「お客様のために我々銀行員は何ができるかを常に忘れてはならない」と研修期間中繰り返し先輩の講師達から聞かされた。当時の銀行員には当然のこととして「銀行の役割と公共的な使命」を意識して業務を遂行していたのである。筆者は銀行員になったことで自分が社会に貢献できる仕事携わることができることに喜びとその責任の重さを考え身が引き締まる思いをした。

■人類は社会的な動物である

 筆者が高校一年の英文法の時間に「A human beings is a social animal.」英文に出会った。和訳すると「人類は社会的な動物である」という意味。いつまでも筆者の記憶に残っている文章。「human being」の使い方は、一人の人間の場合「A human being」。人類と人間の集合体を総称して言う場合、複数の「s」を付け「human beings」とするが、人間集合体すべてを単数としてみなすので不定冠詞をつけて「A human beings」とし後に続く動詞、目的語も単数扱いとなると教わった。イレギュラーな複数名詞のサンプルとして認識していたので今でも覚えている。(40年以上も前のことなのであるいは間違って記憶しているかも知れないが・・)
 
「この英文の意味は」と言って先生が次のように説明してくれたことがさらに印象が深い。「人間は一人では生きていけない。お米を作る人、家を建てる人、洋服を作る人それぞれがお互いに仕事を分担し、自分の役割を果たすことで社会が成り立っている。即ち、人間は生まれた時から、一人一人社会的な役割を果たす宿命を持っている」と。この短い文章にこのような深い意味があるということを知り、その時初めて自分と社会の関わりについて考える機会を持った気がした。

■「人はなぜ働くのか?」に対する答え

 手を挙げて指名される短い間に「人はなぜ働くか?」の答えとして新入社員研修時に学んだ「銀行の社会的な役割と公共的な使命」と高校時代に学んだ「人類は社会的な動物である」という二つのキーワードが頭に浮かんできた。
 
そして次のように答えた。

・・・「人は何故働くか?人類の歴史を遡ると、原始時代は人は生きるために狩猟をし、山菜を集めた。即ち、食べるために働いていた。しかし、時代を経るに従い、人間は動物と違い智恵があるので、食物を貯蔵することを覚えた。食物をたくさん貯蔵してあるところに大勢の人が集まり、次第に集落が形成された。馬や牛車などの交通手段の発明により集落が統合され村になり、町になり、国になっていった。このような歴史を経て現在の社会がある。

社会が形成されれば社会の構成員として一人一人役割が発生する。現在社会に生きる者として『人は何のために働くか』を考えると、人は食べるために働くのであるが同時に社会での与えられた役割を果たす為に働くのである。」と。




Posted by 佐藤利光

プロフィール

佐藤利光

ジェトロ認定貿易アドバイザー / 佐藤利光

日本信託銀行(現三菱信託銀行)で外国為替業務に20年間、資金運用業務に10年間従事。固定相場時代から外国為替ディーラーを勤める。変動相場制移行のきっかけとなったニクソンショックの数少ない経験者。経営者向けセミナーや社内研修などの講師経験豊富。外国為替取引会社代表取締役を経て、平成15年4月1日より国際投資アドバイザーとして独立。ジェトロ認定貿易アドバイザー。

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